その向こう

ただ、存在しているだけでいい。


ものごとの価値は、それをする理由にある。


年が、生まれ変わりました。
あけましておめでとうございます。


今年の正月休暇はひたすら読書です。
長時間の拘束、というものがないとなかなか一気に進めないので、
ハードカバーで持ち歩きがしずらいものや、
集中力が必要なものを、この機会に読もうかと。
隙あらば、どこかへライブや芝居を観に行ってしまうので(苦笑)


先に書いた言葉は、先ほどまで読んでいた「ユニコーンソナタ」という
ファンタジー小説に書いてあったことばです。
ファンタジーって苦手な方多いようですが、
童話や民話と、近い表現だと思っています。
異世界や異次元の体裁をとっていますが、
現実世界の見方や在り方を、わかりやすくすっと飲み込ませるには、
とてもよい体裁だとおもいます。
何より、わくわく感が時間を忘却の彼方へ押しやってくれます。
そして、形容詞の使い方には、本当に驚かされます。
匂い、色、触感、音色、季節のうつろい・・・。
ことばの表現は、音と同じように、どこまでも広がってゆきます。
想像は逃避ではありません。
新たな視野の開拓です。


現場で感じて、エネルギィのやり取りをすることも重要だし、
そこで得たものについて語り合うことも必要ですし、
己の中で想像力を駆使し、思考をめぐらすことも、
どれらも、とても大切なことなのです。わたしにとっては。
どれも、欠けてはならない。
今は、想像力と判断力を鍛える時期なのでしょう。
そのために、書き留められたことばは、とても必要なのです。


東洋の人間にはない、西洋の血の方々のコトバは、より想像力がたくましいようにおもいます。
良い悪いではなく、
移り変わりがはっきりせず、
ある一定の概念の上に成り立っている文化。
ほんの少しの変化も逃すまいと、必死なような、
想像の翼を広げざるを得ない、そういうものが、備わりやすい土壌なのだろうなと。
だから若干、心もとない感があったりしますが。


アジアは、唯一神ではない分、
根底から、思考の枝葉の伸びしろが、たくさんあって、
価値観も種々雑多であるし、それを各々受け入れ合っていて、
おもしろい思考の仕方をする民族なのだろうと思います。
四季がうつろい、景色が地域によってさまざまに色を変える土地柄であり、
亜熱帯の気候であれば、その日一日でさえ、景色が変わってゆく。
色に対する質感の違いは明らかで。
湿り気が・・・違うのですよねえ。
その違いを、拒否もぜず、柔軟に受け止める懐の広さは、
不思議なおもしろさがありますねえ。
だからか、西洋的な見方をも、なんとなく、こんな感じかなーと、
わからない、ではなく、わかろうとできるのかなと。


なんだか、そんなことを考えたりしています。



年の暮れには「OZ」と「フォーク」と「MUSIC」を必ず聴きます。
自分の価値観と血に、一番近いものであるから、
その年の「今」を確かめるために、必要なことなのです。


今年、年が明けてから聴きたくなったのは、
「ULTRA」「STRAIGHTENER」「世界のフラワーロード」でした。
・・・まあ、江戸川の引きこもりの天才にひっさしぶりに逢えたってえのは、
かなりでかいですが(苦笑)


多分、
「これから」を、やっと意識できるようになったから・・・なのかな。
自らで進む力を持っているひとたちの音に、
共感・・・までいかないかな・・・標を、見ているのかもしれん。
・・・己が、進みたいと、やっと思えるようになったから、そう感じられるように、なったのかな。


まだわからん。


とにもかくにも、
今年も、皆の音に、必死でついていく所存です。




いい具合に酔っぱらってますよ。