斉藤和義×総くん@札幌

斉藤和義
LIVE TOUR STUPID SPIRIT
ZEPP SAPPORO
10.11.23

サポート:山内総一郎フジファブリック玉田豊夢(100s)


えーっと。
もう全然、ライブレポと呼べるような代物ではありません。今回。
・・・大変失礼ながら、斉藤さんの曲ほとんど知らなくて・・・。
一番新しいアルバムと「35 STONSE」(何故これがあるのかは不明)
しか持ってないんです。
まったく聞きこんでいないのでセトリとか音のことは完全に無理です。
本当に申し訳ないです・・・・。
ライブも初めてでしたし。
・・・あ。
一度、イベントで拝見したことありますね。
3年くらい前の夢チカLIVEスペシャルで、二日目のトリだった時。
その時、もっくん(森信行)がドラムで、彼の投げたバチ、受け取ったんですよ!
大事に保管してあります。
そうだそうだ。
・・・それこそ、初日のトリはフジでしたね。


フジで初めて出稼ぎ(笑)に出たダイちゃんを帯広で見ていた所為か、
この日は気持ち的には随分落ち着いていたと思います。
ダイちゃんのおかげで、少し免疫ついたかな(苦笑)


斉藤さんとバンドの諸先輩方に、かわいがっていただいてる様子は、
NHK‐BSでの生放送や、イベントの映像でも見受けられましたし
大先輩の胸を借りてのライブですから、
演奏面での心配はそんなにありませんでした。
・・・うちの末っ子は、腕は確かですし。
それに、ドラムがトムくん(玉田豊夢)だということも
個人的には大きかったです。
トムくんが紡ぎ出すグルーヴは絶対的な信頼があるので、
彼がいると思うだけで、安心感が違う。


余計な心配、というか、妙な感傷みたいなものを持ちこまないようにしようとは、思っていましたしね。
・・・ただ、少し気になることと言えば、
総くんは・・・すぐ顔に出ちゃうので・・・。
楽しくやれてればいいな、とね、それは思っていましたけれど。


札幌公演は総くんが出るとアナウンスされる前にソールドしていたので、
さすがにフジのファンっぽい子は見かけませんでした。
年齢層も随分上ですし・・・。


機材はいつもの赤いのがメインで、
サブにフジQでも使っていた茶?のストラト
あと、フライングVとアコギ・・・はどこのだったか・・・。
アンプはマッチレスの表面が紫色のやつ・・・だったと思います。
ボトルネックと・・・P・bow・・・でいいんでしたか?(汗)
あの、みょーんと音を伸ばすやつです(苦笑)
を多用していて、
面白い音は総くんが弾く比率が多いように感じました。
ある曲では、音をその場で作ってループさせるなんてことも。
・・・あの曲みたいにね。
キセルのお兄ちゃんとの掛け合いもたくさんあったり、
ソロもかなり任されていて、信頼していただいてるんだなあと、
うれしかったですねえ。
アコースティックのコーナーでは、
斉藤さんと三人で奏でるハーモニーが美しくて、とても素敵でした。
コーラスもかなり参加していて、高音がよく出ていました。
斉藤さんの歌詞はどストレートな物言いが頻繁に出てくるので、
総くんからそんな言葉が出てくると・・・なんだかびっくりしちゃって。←ヲイ


こんなに総くんのことばかり見ていたこともないんですが(笑)
総くんはめっちゃかっこいいギタリストだなあと、
彼の音をずっと追っていて、改めて思い知らされた気がします。
もうひとつ思ったのは、
ソロや、バッキングでちょいちょい入れるフレーズが、やっぱりちょっと異質(笑)
斉藤さんってストレートで硬派な音なので、
総くんのそういうフレーズが鳴ると、そこだけ色が変わるような気がして、
とても興味深かったです。
まあ、個人的には、そういう音鳴ってた方がうれしいし、ニヤニヤしちゃうんですが(笑)
ここでは異質な感じがしますが、私にとっては、これが当たり前なので、
他の世界観の中に入ると、こういう風に聞こえるんだなあ、と新鮮でした。
合わないってことではないんです。もちろん邪魔もしてませんし。
まあ、自分んとこでは、
人の音聞いてなくて暴走してることは多々ありますけれど(笑)


そこに、あるべき姿で在り、
斉藤さんの音を受けて、
まるでプリズムみたいに総くんの音が自分の色で響いていくのが、
とても不思議で、素敵で。


ライブに行くといつも思うことなんですけれど、
使っている楽器は一緒なのに、
バンドによって、人によって、ハコによって。
それぞれでまったく違う世界が広がっていて、
音はもちろん、匂い、温度、感覚的な色、体にあたる感触まで、全然違っていて。
この日も三人ギタリストがいましたが、それぞれカラーがまったく違うのに、
ひとつのうたを奏でると、ひとつに溶け合って、また違う色になって・・・。
総くんはすごく派手なギタリストだし、
極彩色からモノトーンまで、見事に弾き分けることができるけれど、
少し、癖が強い感じもあったりして・・・・・そこが魅力なんですけれど、
こうやって別の世界観の中にいる総くんは、
また今までとも違う色がにじみ出いるような気がして、
なんだか、少し、こそばゆいような、うれしいような・・・さびしいような・・・、
なんともつかない複雑な気持ちになりました。


ライブは大変盛り上がって、
知らない曲がほとんどにも関わらず(申し訳ないデス)とても楽しかったです。
うたう力が強いうたうたいの存在感は、それだけで惹きつけられますね。
とても魅力的で、耳にすっと入ってくる。
斉藤さん「楽しい」を連発なさっていて、
ステージ上を縦横無尽に動き回り、ステージ前に出てお客を煽ったりと、
とてもアグレッシブ。
そして、それに負けじと、お客さんが熱い!
コールアンドレスポンスもばっちりで、
前方真ん中辺りはモッシュになってました(汗)
みなさん、斉藤さんのうたを愛してらっしゃる気持ちをストレートに出していて、
ステージの上と、すごくいいやりとりが出来ている感覚がありました。


この日、とても印象的な出来事がありました。
アンコールが終わって、お客さんが帰り支度を始めたころ、
再び、斉藤さんとメンバーがステージに戻っていらっしゃたのです。
そして、
「あんまり声かからなかったけど(苦笑)」と言いながら、
キヨシローさん訳の{イマジン}を歌ったのです。
「こんな日だからこそ、キヨシローさんが残してくれたうたを」と。
ライブ前、北朝鮮が韓国に対して砲撃を行ったニュースが流れて、
これを受けて、急に演奏することになさったのだと思います。
リハーサルもあまり出来ていない様子で、みなさん探り探りでしたが、
とても、とても心に響きました。
最後に「戦争反対!!」と叫んでステージを後になさった斉藤さん。
悲しい出来事のあった日でしたが、
この場はとても温かで、楽しくて・・・。
・・・この想いが、カタチになってゆけばいいな、と思いました。


それにしても。
総くんって、あんなに色白さんでしたかねえ?
青い照明があたると、まるで白磁のように透き通っていて・・・。
それに、随分華奢だな、と・・・。
フジはみんな細身だから、今までそんなに気にならなかっただけなんでしょうか。


表情は終始硬印象でした。サポートに徹している、という感じ。
ダイちゃんの時にも感じた、自分を律しているような、
緊張感のある空気をずっと纏っていて。
多分私が、これを「硬い」と感じるのは、
フジでは、音と同じように表情もとても豊かで、体ごとたのしんでいる、
そんな総くんを見慣れているから、なんだろうと思う。
バンドは、本当に鳴らしたい音を、鳴らしたいだけ全開でやれているから、
いい集中感はあっても、律する必要はありませんから。
少し、所在なさげにいる総くんを見ていて、
当たり前のことなんですけれど、そんなことを思って。
でも、ポンって音が弾ける時や、ガーっ!と派手に行く時は、
いつもの総くんだなって顔してました(笑)
音に没入しちゃってるというか、
弾くことに全部もってかれちゃってるというか・・・。
もう、ギタリストの性ですね(笑)


・・・それから、これは私の勝手な勘ぐりなんですけれど。
たまに、少し辛いような、苦しそうな顔をしている時がありまして・・・。
音を探ってるとか、そういうのとも少し違う、険しい表情がふっとよぎる。
そのたびに、心の中でうろたえてしまう自分がいて・・・。
・・・総くん、何考えてたのかな・・・・。
・・・ごめんなさい。余計なことです・・・。


バンドメンバーのみなさんとは頻繁にアイコンタクトしていて、
顔を見合わせて笑い合ったり、斉藤さんの朴訥としたMCに苦笑したりと、
斉藤さんの人柄を反映したように、ステージ上はとてもいい雰囲気でした。
そのMCですが、
斉藤さんがメンバー紹介とともに、ヤッカミとも取れるような発言を次々と(笑)
「俺が汗だくになって歌ってて、
総ちゃんを振り返ると、汗もかかずにさわやかに弾いてる」だとか
「うちのバンドには暗黙のルールがあって、俺よりモテたらクビだから」とか(笑)
総くん、そのたびに大層困っておって、
「俺も汗かいてますって!!!」ってあわてて反論してました(笑)
・・・総くんってそんなサワヤカキャラやったっけ??(笑)
フジじゃ、誰もそんな扱いしませんからねえ・・・。


ベースの方が背中押してくださって、ソロで前に出てきたり、
トムくんの近くに頻繁に行ってリズムを合わせたり、
アンコールで、斉藤さんが総くんのギターを前から書き鳴らして、
総くんもお返しとばかりに斉藤さんのギターを弾いたり、
・・・とてもかわいがっていただいているんだなーと、
ありがたい気持ちでいっぱいになりましたねえ・・・。
・・・・おかあさんか(笑)


{stick fun〜}の際、
フロント三人が、ギターを持ったまま簡単なダンスを披露していたのには、
・・・トキメイてしまいました(笑)
総くん・・・真顔だけど・・・か、かわいい・・・(爆)
フジファブリックは、硬派なロックバンドですから、
そんなことはしませんし(笑)



なんだか文章がとっちらかっておりますねえ。
思いつくまま、思い出すまま、とにかく書き出してみました。
やっぱり曲がわからないと、流れを思い出せないので、
・・・どうにも・・・。


斉藤さんのライブ。
エンターティンメントとしても見事に成立した、完成された場。
そこに総くんが、見事に一役買って、凛として鳴らしていて。
名だたるプレイヤーのみなさんと肩を並べて、引けを取らずに。
それでこそ、うちのギタリストっすよ。誇らしかった。
フジは、先輩にとてもよくしていただいていて、
本当にありがたいなあ、と改めて思いました。
後輩然としている総くんは、なんだか新鮮で(笑)


来年はくるりのツアーに参加する総くん。
ライブハウスですし、彼らとは、波長が近い感じがしますので、
もっとアグレッシブな総くんが・・・見られるかな。
なにはともあれ、楽しんで、鳴らしてくれればいいな。