書き散らかします。

酔ってますよ。
ええ。
酒にも、音にも。



なんだかわからん、ごちゃ混ぜになった感覚にも。



でも、書いておきたくなったんで。




意見には個人差があります。
明日には、違うもんが見えるかもしれない。


こんなことほざいてる奴がいる程度に、ぬるい目で。






フジファブリック、メタモルフォーゼ。



加藤の覚醒の仕方が半端ねえ。
やっと本気だしやがったな、と言いたくなる(苦笑)
支えてるって自覚、やっと生まれましたか。
安定感と力強さが、これまでの比較にならない。
っちゅうか、この人のコトバ感覚って、常人と一線を画してるからね。
それを、やっと正規に発揮してくれたか、と。


ダイちゃんのセンス、
狂気とクールの、この絶妙なバランスがたまんない。
影のバランサー、本領発揮。
ストリングス、お見事、としか言いようがない。
全編にわたって、ダイちゃんの細やかな気遣いをとても感じます。


総くん。
彼の紡ぐメロは、素直でやさしい。
そこに志村の狂った感性が乗ると、恐ろしい程、世界が色を変える。
この二人の相乗効果は、同じバンドだから、という範疇を越えている。
っちゅうかね、総くんの音って、異常にかっちょいいよね。
真正のギタリストだなあって。


で。
あいつは。
ちゃんと、先に進んでた。
目線が、一個上に上がってる。
俺が俺がって言ってたところから、
そんな俺でも、それでも、君と、と言ってくれるまでになっている。
なんだよ、分かってくれてたんじゃん。
ってか、やっと、言ってくれるように、なったんだね。



・・・かかったなあ、ここまでくるのに(苦笑)
めんどくせえなあ、ホント、このバンド(笑)



でも、すごく、真っ当な歩みだったような気もする。


仲いいから始めたんではなくて、
いい音鳴らすから、繋がって来れた人らが、
長い年月を経て、たくさんの経験を積んで、
人として、繋がりが深くなれたからこそ、鳴ってる、音。
個々だった特異な才能が、
血の通った、フジファブリックという、生き物になれた、音。



ねじくれ曲がってるメンバーと・・・ファンと(あたしだけかもしれんが・笑)が、
お互いを理解しあえて、信頼しあえるまでには、
これだけの時間と・・・・、
言いたくないけど、外部からの力技が、必要だったのかもしれないな、と。



素直じゃないからねえ、お互い。



最初はね、
ああ、このボーカル、デモ音源だ、っていうのが、露骨に分かるから、
志村の本気が、出てねえのかなって思っちまうところもあったし、
ここから、メンバーだけで形にしていった、その想いの深さを考えてしまって、
ものすごい複雑で、素直に受け止められなかったけれど、
聞き続けていると、不思議と、時間的な違和感が消えていって。
・・・・・それは多分、
根本的に何を鳴らしたいのかというところが、
ブレていないということの証だと思う。


音のざらつきとか、少しの違和感とか、
そんなものを淘汰するほどに、
あいつの頭に鳴ってた音と、形になった音との差が、ない。と、
素人耳ながらも、そう、感じる。
だって、これ、まぎれもなく、フジファブリックだもん。
あたしが聞いてきた、そして聞きたかった、フジファブリックの音だもん。
そして、その期待を、軽々と越えてしまった、音。


それでこそ、惚れた甲斐があるというもの。



バンドってすげえなって、何度も思ってることを、また痛切に感じている。
音って、語る言葉やしがらみを軽々と越える時が確実にあって。
五感を越えた何かが、そこにこめられた明確な意思を、
スルっと共有させてしまう。
聞き手にこれだけ思わせるものが棲む音を生み出せるバンドの繋がりは、
深いよ。





五周年ツアーの直前まで抱いていた、フジに対する不信感への回答を、
やっと、得られた。


どこへ向かっているのか、
どんなバンドになりたいのか、
ずっと不安だったんだ。
フジが、人気やら世間やらに迎合しちゃうのが、ホントに嫌で。
その、狂った感性と、心の底をわしづかみにするような真っ白な感覚が、
同居したままで、・・・・いて欲しかったから、
そして、そんなこちら側の期待を、嘲笑うように裏切ってほしいと、
・・・・そうね、随分と高い理想を押し付けてしまっていたのかもしれない。


でもさ、
それに、答えてくれる奴らだと、信じてたから。



見事だ。フジファブリック
あたしゃあ、このバンドについてきてよかったと、心底思う。


だってさ、この先があるもの。このアルバムには、この「先」の音が響いてる。
次にフジファブリックが進むべき道が、
明確に見える。


長い付き合いだけど、こんなの、初めてだよ。


またすげえの出来ちゃったな、とか、
今は、これを言わなきゃならない時期なんだろうな、とか、
出来たその時の総力は、アルバムが出るごとに当然ながら感じてたけど、


このバンドは、これからが楽しいなって、思えるアルバムは、初めて。


よかった。
このアルバムがあって、本当によかった。



標を、示してくれた、メンバーに、心から感謝したい。
それから・・・謝りたい。
いっぱい背負わせてしまって、申し訳ないな、って。












聞いてんのかよ、志村。
こんなに、素晴らしいアルバムできたんだぜ。
メンバーにねぎらいの言葉、かけなさいよ。



・・・・・あ、
当たり前じゃん。うちのメンバーだぜ。
ってか、俺が作ったんだぜ、って、ニヤってされた気がした(苦笑)








悲劇にも、美談にも、しない。
そんなもの、関わった人間は、誰も望まない。
そこばかりを書きたてるな。
囚われてもいけない。


そこにある、それだけを、まっすぐ受け止めることが、
志村、ダイちゃん、総くん、加藤さん、スタッフのみなさんに繋がっている。



フジファブリックの新しいアルバム。
正当に評価されて、しかるべきものだと思う。



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