bonobos 東海道三次4 大阪初日


ボノのうたは、
柔らかくて美しくて心地のいい音が常に鳴っているから、
そこばかりが、注目されがちだし、もちろん、あたしも大好きなんですけど、
そのやさしさを音に込め、うたうことができるのは、
混沌とした半透明の意識や、底にたまった濁ったものを、
きちんと見つめているからこそ、
こうやってうつくしい音を鳴らせるのだと、思うのです。
そして、なかよしなだけではやっていけないであろう、
バンドという家族で、摩擦し合って思いあって、
そういった、人としてあるべきものを大切にする姿勢に裏打ちされた、
人本来の輝きやあたたかさなのではないかな。


それとね。
この三人は、人としてとても魅力的で。
蔡くんとなっちゃんと辻くんの笑顔を見られて、その奏でる音を聞いていたら、
あたし、やっぱり、この「人ら」が好きだなんだなって、
もちろんうたを、音を聞きに来てるんですけど、
このバンドには、「会いに」行ってる感覚の方が強い。
この人たちがいる場所の空気がね、とても心地よくて、あたたかいのです。
それは、鳴らされている音に、見事に反映されている。
音=人なんだよなあ。



そして。
蔡くんの、こえ。
天使のうたごえ。
あたしはこの声に、7年前、一瞬で恋してしまったのです。




bonobos
東海道三次Vol.4
@心斎橋クラブクアトロ
11.4.16


bonobos結成10周年イヤー。
恒例の東海道三次。
東名阪、それぞれ2daysで両日セトリがまったく違う。と。


最初から愚痴書きますけど(笑)
二日間とも行きたかったんすよ。
もうそりゃあ当たり前に。
でもさあ・・・・今時期、仕事休めるかーい(泣)
土日開催だったから、
日曜は無理でも、土曜だけならなんとかなるなーと、
大阪初日と、名古屋初日に行ったろかと本気で思ってたんだけど、
(東京は日程的に無理だったんで)
名古屋の週は思いっきし仕事入りやがり(泣)
結局、大阪の初日だけに、なんとか参加できることに。
まあ、冷静に考えれば、両方行ってたら、
旅費に何十万払ってんだよってことにもなるんですが・・・。
まあそんなことどうでもいいす。
・・・・一日でも、行けるだけ、会えるだけ、ありがたい。
二日間参加するともらえるレアトラックスCD、欲しかったけどさ・・・。



昨年はそれぞれの個人活動がメインで、ほとんどライブがなくて、
(蔡くんには比較的頻繁に会いに行っておりましたが・苦笑)
さらに言うと、数少ない参加出来たライブ(東海道三次Vol.3東京、和音雪中)も、
あたしの勝手な都合で満足に楽しむことができてなくて。
そうこうしてるうちに松井くんが・・・。
ああ。もうっ(大泣)
バンドだってコミュニティーなんだから、人の出入りは当たり前。
理屈はね、わかってるけど。
素敵なコミュニティーを作っているのは、そこにいる「人」ですからね。
でも、不思議と悲しいって気持ちは起きないです。
コジロヲくんの時もそうだったけれど、
少しさびしいけれど、
考えた末に、みんなが決めたことだから、
素直にいってらっしゃい!って言える感じ、というか。
これがボノの、特異な空気感なのかなあって、思ったり。
そこが好きなんだろうな、とも感じたり。


またねえ、
サポートで呼ぶ方が、素敵な方ばかりでね。
ギター木暮さん、鍵盤HAKASE-SUN、サックス武嶋くん、PA一三さん。
常連のこの方々。
音の確かさはもちろんのこと、
鳴らす温度の、人肌感とでも言いましょうか、感覚と感性にとても近い振動がね、
その、親しいバンド感に、とても近いのです。
こんな音が鳴らせる方がいることが、助けてくださっていることが、
三人が、バンドで今も存在し続けていられる支えだとも思います。
受けてたる、わたしたちにとっても。


そして、2月19日。
久しぶりに三人が揃って、公の場に出た3月のUST。
いつもの三人がそこにいて(笑)ほっとするやらうれしいやら。
そして今回ツアーのセトリ公開!!ぎゃーーー。
ボノのうたは、
蔡くんが作ったものも、
辻くんが書いたものも、
もちろん、コジロヲくんが作ったものも、
みんな大好きで、好きなうた選べって言われてもそんなん無理ー、
って思ってたけど(アンケートとかホント困る)
こうやってセトリ発表されると、
いちいち、わーとかうぎゃーとか騒いじゃって(笑)
あの曲やって欲しいとかじゃないんですよね。
その曲やってくれるのがうれしい、が先走るというか。
なんていうか・・・。
それぞれの曲にそれぞれ、
特別な思い入れや、思い出や、願いや、音楽的な期待や、楽しみ方があって、
受け取ったあたしの中でいろいろな感覚を纏って、
うたが「育ってる」感覚、がね、あるんですよ。
どのうたにも、最初に聞いた時から、共に過ごしたライブを通して、
深いつながりができているような。
だからどっちの日に行きたいってことは思わなかったかな。
両日行きたい、とは思ったけど(笑)←欲張りなだけ。


一曲だけ、これは、と思ったものはありましたけどね。
オリハルコンのツアーでは、この曲をそこまで理解できてはいなかったから。
今だったら、きっと、たくさんの乱反射が見られただろうな。
結局聞けなんだが。



地震の直後に、
{PLAY for}を発表したり、
自宅からUSTを通じて、うたを放ってくれた蔡くん。
人一倍、うたを愛していて、人を愛していることがとても伝わってきた。
悲しみや不安を拭い去ることは、他人には不可能だが、
いくばくかでも和らげることはできる。
それができるのは、こういう職業に就いている人だからこそだし、
すぐに行動を起こしたのは、そうしたい、と、心から思ってくれたからだと。
つよくてしなやかな心がないと、できないことだと思う。
痛みやつらさを受けた人の、心に寄り添うことができるのは、
形は違えど、なんらかの痛みやつらさを、受けたことがある人。
そんな蔡くんを、好きでいてよかったなあと、
ブチブチ切れるUSTを見ながら(苦笑)なんだか涙が止まらなかった。




相変わらず前フリ長いですが(笑)
そんなこんながあって、さて、大阪です。


函館から関空への直行便が出てはいますが、何せ時間が中途半端で(苦笑)
ダイヤ改正(っていうのか?)になる前までは、
当日入りでライブを見ることができる時間には飛んでいませんでした。
一泊二日でライブ見て帰ることもままならなかったので、
往路がお昼過ぎに飛ぶようになった今は、ちょっとはマシになりましたが、
復路は午前中に飛ぶのは変わっていないので、
本当にライブだけみて一泊してそこそこ早起きして帰る、しかできませんで(笑)
まあ、それで十分ですけどね。


空港からまっすぐ会場のクアトロがある心斎橋へ。
年に一回は大阪行ってるんですけど、
いつもライブ見て帰るだけで、ロクに歩き回ったことないので、
相変わらずおろおろしてしまう(苦笑)
思ったより気温高くありませんでした。
それでも地元よりはよっぽど温かい。
ロッカーの空きを警戒して、
駅ロッカーにコートも荷物も突っ込んで行ったのだけど、全然平気。
桜はもう、葉桜でした。


クアトロ前では、アイリッシュ系のバンドがストリートライブやってまして。
開場までちょっとだけ時間があったので聞いていたのですけど、
フィドルがリズミカルに跳ねるのは心地よいですのう。


そういえば、心斎橋クアトロは、もうすぐ別の場所へ移るんでしたね。
移る前にこられたのも、何かの縁。



開場10分前くらいに着いたんですが、人がほとんどいなくて・・・。
おお?大阪時間って、いっつもこんな感じだったか?(笑)
結構遅い番号で入ったんですが、みんなゆるーい感じでいたので、
ついつい前から3列目くらいに(苦笑)
当然、リズム隊前。
な、なっちゃんの重低音を浴びたいのだよ、あたくしは・・・(笑)
そろそろ落ち着いて後ろで見る、とかいうことが未だできません。
35歳ですが、何か?(笑)


セトリ、事前に発表されてはいましたが、頭には入れずに。



客電が落ち、
ギターのやわらかいアルペジオが響く中、
蔡くんだけが、下手から。
これ、作ったのかな?それとも誰かの作品かしらん?


自分、思ったよりそんなに構えてはいなかったかな。めずらしく。
やっと会えた!ってうれしい気持ちが勝ってた。
あとねえ、
なんか、ボノには、全部預けちゃっても大丈夫、っていう、
不思議な安心感がね、あるんです。いつも。
己の葛藤を、差し挟む必要はない、というか。



<セットリスト>
春夏秋冬
Beautiful
よあけまえ
午前の光
MASSIVEFLOOD
Night Apes Walking
electlyric
この星につっぷしながら
あまい夕暮れ
運命の人
ICON
Water


EN
PLAY for
衛星
THNK YOU FOR THE MUSIC
あの言葉、あの光




{春夏秋冬}
椅子に座って、アコギの弾き語りで。
もうね、蔡くんが目の前にいてくれて、その声が放たれた、
それだけで、
ちょっと泣きそうだったんですけど、ぐっとこらえました。
いまから泣いてどうすんねん、自分。
たまらず、目を閉じる。
やわらかく、とてもやさしく響く、蔡くんのうた。
自分の細胞が、その声を聞けただけで、喜んでるのがわかる。


♪きみがいるから このくにがすきなのさ♪
もう、このことばだけで、少し救われた気持ちになった。
そう言ってもらえる、自分でいられるのか。
また始まりそうだった自問自答を頭から切り離して、
ただ、そう言ってくれる人がいる、そのことだけに感謝しようと、
その方向にだけ、意識を解き放った。
きっと、ここで自分を責めることを、この場は望んではいない。
それはこのうたを弾き語りで最初ににうたった、
蔡くんの意志だろうとも、思った。
いてくれて、ありがとう。
そのことを、深く感謝したい。
美しい四季がめぐる、この国で出会えたことを、強く意識した。


ああ、
やっぱりこの人のうた声は、とても素敵。




{Beautiful}
なっちゃん、辻くん、
木暮さん、ハカセさん、武嶋くん、滝川くん登場。


他人を受け入れるのは、あたしにとってとても過酷なことで。
石橋を、叩いて叩いて、叩き壊すくらい、確かめてからじゃないと、
本当のことは、自分から話すことはできない。
世の中は、どちらかというと疑うべき対象のものであって、
多数の人間は、信じることができない。
そんな狭い世界の人間です。


その一方で、
「人」という存在自体は、
あり得ないくらいの偶然の重なりの上で成り立っていて、
本人が、どんな意志で生きていようとも、
そこにあるだけで、この世を、作る一端を担っているのだ。
だからこそ、今、生きている「人」は、そのこと、その存在だけでも、
とても尊くて、美しいものなのだ。
そのことも、わかっているつもりなのです。


だからこそ、
好きだ、いとしい、と思える人に出会ったときは、
自分にとっても、世界にとっても、かけがえのないものだから、
心の底から感謝できるし、心の全部で愛そう、守ろうと思える。
それは、
同時に、失う痛みをも受け入れる覚悟を、背負うことでもあるのだ。
いつもそれは、表裏一体で、存在している。


♪悲しい程に大好きな 君が笑ってくれたなら♪


何度もライブで聞いたこのフレーズ。
今日は、とても、深く強く響いた。


蔡くんはどちらかというと、
水の中に水彩絵の具を垂らした時のように、
空間を染めるような声の出し方をすることが多いのだけれど、
今日は、驚くほど強く、
どん、と、心ごと、天にまで届けと言わんばかりに、
大きく強く、存在の全部を使って響かせていて。
こんなに声張ってる蔡くん、初めてだったかもしれない。


なっちゃんの低音が、うたに寄り添うように、やわらかく響く。
辻くんの、あたたかく確かなビート。
タムの高らかな響きが、とても澄んでいて。
川崎くんのミュート利かせたペットが、穏やかに包み込むようで。
またねえ、ハカセさんったら・・・ううう言葉が思いつかん(泣)


瞬きする間に壊れてしまうような、脆いものばかりだけれど、
こうやって、それを素敵だと、言える想える人が、
いてくてることが、あたしはとてもうれしい。


ああ。
本当に、ここに来てよかった。
ボノ好きで、本当によかった。


{よあけまえ}
自分の中で、少し特別なうたであります。
アルバム初めて聞いたときに、
なんて美しい響き合いなんだろう、と、曲が終わってからしばらくぼんやりしていたこと、
今でも思い出す。
辻くん作曲、蔡くん作詞。
ひらかなだけで、静かに韻を踏みながら流れていく、
この、ことばのニュアンスが、またやわらかくて好き。


なっちゃんハカセさんの、淡々としたライン。
回る地球の、回転する音。
薄暗がり、ほのかに白みがかってくる空。
乳白色の清浄な朝靄の中、
木暮さんのフレーズが静かに、静かに強く、よあけを連れてくる。
ぐんっと太陽が背伸びをするように、赤みを強めるSE。
序々にひかりが射し込み、始まってゆく、世界。

ここであえて よかったな。
まっさらな あさ。
めぐる いちどきに あふれた。


星のまたたきも、地球の回転も、
ひとの呼吸も、木々のざわめきも、火がやかんのお湯を沸かすのも、
同じ速度で、同じ命の鼓動が、静かにそれぞれの脈打ち方で、響いている、朝。
折り重なってくるホーン隊、力強く脈打つ辻くんのドラム。


おはよう。
今日も、いのちがめぐる。
ありがとう。
今日もそこにいてくれて。


とても大きな、めぐりあわせをうたった、やわらかく、つよいうた。
思わず、天を仰いだ。
このそらのしたに、わたしたちは偶然、一緒にいる。
それは必然?
いや、きっと、それぞれの意志なのだと思う。
引き寄せたのだ。
糸を紡ぐように、ほそいほそいいのちが、自らの意志でよりあつまって、
おおきなひかりの束に。



♪きょうもきみをまってて〜♪の後に、一瞬、
深呼吸をするように、途切れるところがめちゃくちゃ好き。


朝の空気。
穢れや欲が起き出す前の、すん、とすきとおった光。
けだるいような、ぼんやりしたような、
それでいて、それだからこそ、色が着く前の、存在だけのたましいに限りなく近い、
うつくしい、朝。


音ごと、鼻から吸って、口から、そっと吐き出す。



{午前の光}
ここでようやく理解する、セットリストの意味。


たくさんのうたがあるバンドの長い歴史の中で、
作ったときは意図していなかったかもしれないけれど、
一連の流れを形作っている意志を持つうたのつながりが、あることを。
それは、
bonobosというバンドの軸が、
蔡忠浩という人の言いたいことが、ブレていないことの証拠なのだろうと思う。


深夜から、夜が明け、朝の光の中へ。
太陽の輝きが、みんなを包み込んでいく。


やあ。
ようこそ、この、素晴らしい世界へ。
君という輝きが、いっぱいに溢れて、それが世界を形作る。
たくさんのものと出会い、悲しみも痛みも、欲望も知って、それを変えてゆく。
それでも、君のそばには、きっと同じ方向を向く、誰かがいるよ。
ようこそ。


夜が明けるのは、とてもすばらしいことだね。
闇から光へ。
寒さから温かさへ。
穢れから、真の美しさへ。
出会うことによって、それは開かれてゆく。


ノイズのようでいて、夢から醒めるときの少しの違和感のような、
木暮さんの歪む音色。
目覚めの後、意識が覚醒していくように、
輪郭がくっきり、心持軽やかに弾むなっちゃん
折り重なってゆく、音という煌めき。
穏やかな中にも、確かな強さがあって。
ホーン隊の、午前の少し気だるいような、それでも確かに歩いている感じや、
光の煌めきそのもののようなハカセさんの鍵盤。


♪やがて君とひろがって〜♪
のところで、辻くんと蔡くんだけになるところがとても素敵だった。
辻くんのシンバル使い、好き。


アルバム「GOLDEN DAYS」は、とてもすばらしい作品なので、
その中のうたが歌われて、とても幸せでした。



出だしからのこの流れ、とても素晴らしかった。



{MC}
メンバー紹介。自分のことは自分で名乗ってました。←以前は松井くんがね。
bonobosですよ?わかってます??」なんて(笑)
そして
「なんで大阪でファイナルなんかっていうことの意味をかみしめろ」
というありがたいお言葉(笑)
「最後までたのしんでってください!」


蔡くんは、そのうた声と裏腹に(苦笑)
MCでは結構辛辣なことやら手厳しいことやら
言わなくていいこと(特にメンバーに対して)やら、
現実感溢れることを放ちますからね(笑)
ま、悪魔のはらわたですから(苦笑)


そうそう、今日少し驚いたのは、
客席に随分若い子が増えたなあってこと。
確かにフェスにはたくさん出てるけど、
なんだか急に、客席が若返った感じがありまして。
なんだろう?何かあったっけ??(苦笑)


なんか、いいことだなあって思いましたけど。
少し寂しい感じもしたり・・・ん?なんでかな・・・?



{MASSIVE FLOOD}
韻を踏む言葉の連なりと、たゆたうギターがたまらんす。
そういや、コジロヲくんじゃないギターは、初めて聞きます。この曲。


こうやって、ことばだけの蔡くんのうたを聞いていると、
特に、彼の世界観みたいなものがよく見える気がいたします。
自分が信じるものの存在を、全肯定できる、芯の強さ、というか。


MASSIVE=大きな塊・大きくて重い
FLOOD=奔流・ほとばしり


過去も現在も、あちらもこちらも、
すべてがひとつとなった大きな流れの中で、
その中をたゆたう、自分と、君からはじける生きる力。
という解釈で合ってるかどうかわかりませんけれど、
負の意味が入り込む余地はないから。
I know だもの。


蔡くんの、
目に映る、耳に聞こえる世界の景色を、ことばに変換する能力って、
ほんとにすごいなあって思う。
聞いたことのないことばの連なりなのに、
ああ、わかるわかる、って、思える、感覚を連れてくることばなんですよね。
Hellowと波浪が繋がるのって、すごい。
あと、「月がにじむ蜜を舐めて」の感覚、あたしの中ですごい近しいです。


松井くんの分を、
ホーン隊と、辻くんが手数(エレキパッド多用)を増やして(泣)
対応しておりましたが、
それがまた感じたことのない色合いになっていて。
なんというか、かっこよい大人の色気とでもいいましょうか←言い過ぎ?(笑)
こんな形もあるのね!!と、新しい驚きがあってドキドキしました。
武嶋くんのフルートがとっても綺麗。


ぐん!とリズムが変化するところの辻くんがめっちゃ男前です。
なっちゃんもぐんぐん力強さを増して。
音の奔流の中を、泳ぐように、体が動く。
ちうか、踊らずにいられるかってんだい!!


後半で、ハカセさんのグリッサンドが炸裂して、
水しぶきに星の輝きをちりばめたみたいな光を放っていて、ものすごい高揚感だった。


♪ららら〜♪は大合唱に。
そして、そのまま、なだれ込むように次曲へ。


{Night Apes Walking}
わー!!キタコレーーー!!(笑)


ライブで化けた曲の代表格じゃないかしらん。
だって、今、元の音源聞きながら書いてんですけど、
全然違う曲かと思うくらいだし(苦笑)
三次Vol.3で演ったのとおんなじ感じ?のアレンジだったと思う。
めっちゃくちゃ攻撃的な、
踊らないやつは出ていけ!!ぐらいの(笑)速さと音量と圧力とグルーヴ。
BPMは音源の三倍くらいですよ(体感)


このアレンジ、初めて聞いた一年前はね、
めっちゃくちゃかっこいいのはあたまではわかってんのに、
自分のせいで、心も体もが動かなくて。
とてもくやしい想いをしていたので、今日はおもいっきり踊り倒したった!(笑)
クラップクラップ!!


辻×なっちゃんコンビ最強!!
っつか、なっちゃん・・・男前過ぎだろう・・・・。
またねえ、ホーン隊がエロかっこよくていいんですわ(笑)
その上、ハカセ、木暮の素敵なお兄様がかましまくっちゃうソロコーナーありで。
ハカセさんなんか、もーね、なんつったらいいんでしょう。
かゆい所に手が届くというか(笑)いちいち気持ち良くてですねえ。
なんか、あやまりたくなっちゃいました(笑)
この曲は、是非メンツが揃い次第演って欲しいです。
あーも、たまんねー。


♪夜になれば頭も冴えるし その気になれば全てが見える♪
♪忘れたいことは 忘れればいい
歩き続けるなら せめてやさしいきもちで♪


少し独りよがりなところもあるけれど、
同じ匂いのする人間にとっては・・・真理ですな。むむーーん。


またそれがこんな轟音のうねりまくってる音の中で響く訳だよ。
自分、体もってかれてる中で言う訳だよ、蔡くんが。少しうわずったあの声で。


上も下も巻き込んで、放つ意志。
納得できない訳がない。



後半、木暮さんが爆裂。
ぎゃーーー。


こういうのが、音楽の強みだよな。
なんにもかんがえなくてよかったよ。



心の感覚は年を追うごとに鋭敏になっていくような気がするけど、
・・・それは経験とか、「推し量る」能力がたけてくるからだと思うが、
体の感覚って、逆に鈍っていく感じが、どこかある。
それは、客席の他の人を見てそう思うんですけど。
や、そりゃあね、人それぞれだし、一概に言えないことでもあるんですが、
心と体、両方で楽しんでこその音楽だ、と、
いつも思うんですよね、ライブって現場では特に。
ボノは、
ダンスミュージックとしてとても有能なグルーヴを生み出しているバンドだから、
・・・だまってんの、もったいねえぞ?って思っちゃう。
あたしは、踊っちゃう人なので(笑)
なんならモッシュも厭わないですよ?(苦笑)
まあ、それはちょっと極端だけども・・・多くを楽しんだもん勝ち、ですよ。
音楽を楽しむのに、常識的な枠はいらんからね。



{electlyric}
セトリが事前にある程度発表されてはいましたが、
正直行けるかどうかもわからなかったので、正確には記憶していなかった自分。
ここでこの曲きたかーーーー。と心の中でもんどり打つ(笑)
この時のツアー「電詩行脚」ってタイトルだったよね。
いいタイトルだなあって、気づいた時にはもう遅くて、行けなかったんだけどさ(泣)


のっそりのっそり歩くような、なっちゃんの低音。
しん、しん、と響く、少しジャズっぽい辻くん。
降り注ぐ月の光が目の前に現れたような、ハカセさんの音色。
ささやきの合間に、ちいさく叫ぶ、天使の声。
ああ。もう。
いい気になっちゃうじゃないか。
いい気になって、音のなかでどこまでもいっちゃいそうだよ。


あ、歌詞カードボロボロ。
・・・すいません、急にライブ時間じゃなくて今に戻っちゃいました(笑)
ほんとね、このアルバムはバカみたいに聞いたので・・・。
この歌詞すごい。
ホントにすごい。
なんだろう、この、人という存在・・・生物の、根っこに限りなく近い感覚。
♪ふりつもる光に惚けて 食んでみた空♪
ここホントにすごい。
無意識の意識をとらえてることばだと思う。


蔡くんてさあ・・・・、
「君」の対象が必ず居るのに、なんでこんなに「ひとり」なんだろう。
それも、少したのしげに。
・・・・あ、うん、ごめん。
すごい愚問を書いてしまったな。
だからこそ、あたしはこの人に惹かれるんだろうとも、ちょっぴり思うのさ。


暗い水の流れ、夜の静けさ、凛とした月の凍てつくような光。
砂漠をゆく獣の隊列の影が、地球の丸さをを意識する地平に落ちる。
その間で、ひそやかに息づく、ひとの呼吸。
輝くような命の朝と対照的だけれど、
どちらもあるからこそ、どちらも素敵。


月の光と交わるように立ち昇る木暮さんのギター。



{この星につっぷしながら}
木暮さんが鳴いたっ!!


ああ!!!
そうか、だからこの曲なのね!!
この流れ、完璧でしょう!
同じ意図を汲む双子曲。


このうたが、一番、言葉にするの難しいです(苦笑)
っていうか、なんも考える必要なかったかも。
現場で生まれてたものが、あまりにも素敵で、
あの場でしか鳴らなかったであろうもので。
だからライブやって音鳴らしてうたってんだろうし、
あたしは、現場に行かないと気が済まないだと思うんですが。


木暮さん、ガンガン歪んでて・・・か、カッコよすぎてやばい。
ハカセさんとなっちゃんのやりとりが素晴らしすぎてね。
これ聞けただけで、もう十分って思っちゃうくらいで。
それから、コーラス。
なっちゃんの美声、その上を行く辻くん、
さらに、ホーン隊が、一緒にうたってて!
凛と響く蔡くんのうたに、見事に絡まっていて・・・。
これめっちゃ素敵だった!!


化石のように眠り、獣のように、ゆく。
こうやって、暮らしてゆけるのが、きっと一番いいのだと思う。
なかなかね、そうもいかないから、涙が出たりもするよ。



ことばはいらん。
もう。
このすばらしいうたを、
これだけ・・・・振り切れた、意味から解き放って、感覚だけにしてくれたのは、
木暮さんとハカセさんの、人柄と能力のなせる技だと思います。


ボノボのうたを、この尊敬するお二方が愛してくださったのが、
奇跡的であり、歓喜の極みだと。


このうた作ってくれてありがとう。
出会ってくださって、ありがとうございます。




MC
もーね、MCの起こしは無理っす(苦笑)
蔡くんめっちゃしゃべるねん・・・(笑)
いらんことばっかやし(爆)
それが楽しいんですが。


一応、覚えてることをいくつか。


えとー、
元気ですかー!?のやりとりのあと、レスポンスがあんまり元気なくて、
週末やし、大阪って意外と冷たいねんな、とか(笑)
つつじちゃんにお子さんが生まれて、
「おとーちゃん」って呼ばせたい、っていう辻くんをからかって、
「辻」って呼ばせたら?なんて言ったりとか、
名前は?というお客からの質問に、
「ケメ子」やら「・・元清美」やらと言い募ったり(笑)
(実際は冬至に生まれたので「柚子」ちゃんというそうです。かわゆし!)
某Sマップの誰だかさんに武嶋くんが名前呼ばれたことがあるって話から、
お台場でなっちゃんがその人と会話したことあるって話やら
なっちゃんは自慢げでしたけども・笑)
原宿で遭遇した某ミリオン歌手の裏話やら(苦笑)
口は災いのもと、って、わかってるんやったら言うなあ!みたいな(笑)


結成10周年、
玉造で初めて4人(松井くんはその一年後加入)で音合わせした時の話。
コジロヲくんとはこの時初めて会って、
どの楽器をやる人なのかも知らなかったらしい(苦笑)
初めて鳴らしたのは{Good Morning Groove}
当時つつじちゃんは、チロルチョコみたいな外車に乗ってたそうです(笑)


2daysの意味と、CD-Rもらえる関係の説明と。
「明日も来てほしい」って、
めずらしく(笑)素直に言ったのが照れくさかったのか、
急に「人がしゃべってるのに私語をするな!」と怒り出したり(笑)
なちゃーんが、みんな今回のツアーの趣旨わかってる??とアンケート取り出したり(笑)


8月13日、野音決まりました!と。
演出のアイディア出しを楽屋でしてたら、クラムボンと見事にかぶったとか(笑)
3Dで音に連動して文字が飛び出すようにしたいって言ったら、
なっちゃんが「集中できないからよくない」とばっさり否定したと。


「蔡くん、誕生日やしね〜」となちゃーん。
ね?
うふふ。


10周年は三年続く(今年は結成10周年、再来年はデビュー10周年)間に、
レアトラックスシリーズ(ライブに来た人を対象に配る過去のライブ音源のCDR)を、
10タイトル配ると。タイミングはその都度発表と。
いやらしい商法やなあ、と自ら告白(笑)
さらに、関西人やから当たり前や!!と開き直る始末・・・。


でも、あたしみたいな地方の人間には無理あるで?蔡くん??(泣)


えとー。
20分くらいしゃべってたんやないですかね?
笑い過ぎて、ちょっと疲れましたが(苦笑)
でも三人(+無茶ぶりされた木暮さん)のやりとり聞いてるだけで、
かなりしあわせ〜(にやにや)でした。



あ。
あたしの文字起こし、(笑)やら(苦笑)ばっかりや・・・・(笑)



{あまい夕暮れ}
好きなんですよねえ。
この、ふわあって広がる景色が。
愛しい人と過ごす、夕暮れのほんの何分かの時間が、とてもうつくしくて。


コロコロ転がるような、ピアノが、少しずつ燃え尽きて行く夕日の色を見事に。
オレンジに染まる河原の土手を歩いている、振り向いた彼女の笑顔が、
あまりにも美しいのが、うわあって、映像として浮かぶ。
愛し過ぎて、泣いてしまいそうなほどの、解像度。
辻くんが素敵。歩調を柔らかくなでるように。とても素敵。





コジロヲくんのうたって、大きなことを言っているようで、
実のところ、目の前のものを大切に思うがあまり、
大きなことを言わざるを得ない、というようなところがあって。
蔡くんの捉え方とは逆算な感じがあるなあ、と。
まあ、今だからこそ、そんなことを思ったりするんですが。
大事に思うのにも、思い方の違いがこんなにあるのか、と。
根っこは、一緒だからこそ、同じバンドで鳴らせてるんだと、
すごい大きなことで納得できるというかね。


ホーン隊の少しノスタルジイを匂わせる寄り添い方がとてもかわいらしくて。


蔡くん、景色が見えてる。
うたいがすごくやさしい。
時折、感極まったように喉が鳴る。


なんていうのかな。
ひらひらと踊りたくなるうたです。
自分を包む何もかもが、きらきらと降り注いでくる中を泳ぐような感じ。
そして、自分もその一部なのだと、自然に思える。



{運命の人}
ここも、前の曲と繋がってるなっていう選曲。


運命やら魔法やらって言葉自体は大きいけど、
今ここにいる君と、
今ここにいられる自分が、
奇跡的な偶然の上に、こうやってめぐりあっているという事実。
それを、そう呼ばざるを得ない、というか。


小気味の良い木暮さんのカッティング。
少し、ドラマティックなハカセさんのピアノ。
ホーン隊は・・・いなかったと思う・・・。多分・・・。
すんません(苦笑)記憶が曖昧。


辻くんのリズム聞いてると、
ちいさな輪が、おおきな環につながっているんだなって体で感じられて、
やっぱりボノのドラマーはこの人じゃないとな、って。
自在に行き来するなっちゃんに寄り添える人は、この人なんだと。
蔡くんが身を置いている世界の、感覚を共有できる人なんだと、思うんだよなあ。
っつか、ドラマー好きとしては、居てもらわないと困ります。 
千住くんもステキですけどね。


すごい覚えてるのは、
♪空にまた陽が灯る♪の発音がね、話してるみたいだったの。
その声で、ひをともしてるかのようでね。


ああ、そうか。
信じる、って言葉は、むずかしいねえ・・・。
向いてる方向がねえ・・・そうだねえ・・・。


サビで、ぶわああっ!!って光がさすように、
視野と音が広がっていく感じが好きっす。
木暮さんのボトルネックがまたたまんねーーーー!
気持ち良いにもほどがありますぜっっ(笑)


色やかわいらしさや柔らかさを添えていた松井くんが居なくなって、
耳に聞こえる彩るものが、少し形を変えても、
・・・・うん、これがボノボだって、思える、芯がね、座ってんなって。



{ICON}
辻くんの小気味良いリズム!!
蔡くんハンドマイク〜!
ホーン隊のにぎやかしがたのし☆
クラップ&大合唱〜!!
♪Oh〜Yeah!!♪
ピース!ピース!!


えーいい!
なんも考えないぞーこのやろーーー!!(笑)
たのしいっっ(泣)


祈り、神様、幸せの種、生命の環、強く信じられるもの。
全部ね、きっと近くにあるんだ。
よくばりな君と、よくばりな僕。
求めあった分、与えあえば、いいじゃない。
僕より、素敵な君を、全部受け止めたい。
そのために、強くなりたい。


それを大事に思えたら、それほどすてきなことはないよ。


ハカセさんとホーン隊が、コロコロ笑うようにはじけてる。


わー、蔡くん、声でっかい(笑)
つられるように、大きく上がっていく客席のピースサイン


あたしにとっては、
鳴らしてるみんなと、受け止めてるみんな、
目の前で鳴ってる、この音そのもの。
そして、この音を媒介にして、みんなで作っている、空間と感覚すべて。
それが、このうたの答え。
だから、イエー!!って叫んでピースもできるよ。
心の底から。
ここに居られて、本当によかったな。


たのしい。
むっちゃくちゃたのしい。


{Water}
「最後の曲です!おもいっきり踊ってください!」


この頃のうた、バックビートが効いてるから、ぐっと腰にくるよなあ。
たまんないす。
言われなくても体動くっす(笑)


詞はね、まだちょびっと、定まってなくて、
だからこそ、音のゆらゆら揺れるのに、似合い、というか。
対岸を眺めて、ひとりぼんやり想っている感じが、
いまより少しクールな感覚があるけれど、
でも、不思議と違和感も変わってる感もなくて、
むしろ変わってねえなって、うれしくなる。
この感覚があるから、
受け手がいる今が、こんなにきらきら輝くんだよ。
対岸に見えてたあの灯が、今ここにあるんだもんね。
この頃があるから、あたしはこの人のうたが好きさね。


忘れないで、うたっていてくれて、本当にうれしいなあ。


ひょー。
水のように、
水の中を、たゆたうように踊れるのって、心地いいですのぅ。


木暮さんがずっとボトルネック使ってて、めっちゃ気持ちよくて。



メンバー紹介のち、
「すごいいいツアーになってると思います。
明日ファイナルを大阪で迎えられた僕はとても幸せですっ!
ありがとうっ!!」


おー。
蔡くん、素直ー・・・・(照)
今までなかなかなかったっすよ?ちゃんと目の前で、言葉にするなんて。
うたと違うて、素直じゃない人ですからのう・・・。
・・・うれしいなあ・・・。
こちらこそ、うたってくれてありがとう。
あたしは、明日行けないけどね(泣)




EN


おおきなアンコールを求める手拍子の中、オープニングとおなじように、
ひとりでやってきて、椅子に座る蔡くん。


{PLAY for}
つまびくアコギから流れ出したメロディー。
力いっぱい、ひとつひとつを確かめるように、声を放つ蔡くん。


ただ、祈るしかなかった。


どうか。
少しでも、辛さや苦しみや悲しさから、解き放たれますように。
精神的にひとりじゃない、ということを思い出すまでは、
考えがそこに至るまでには、もう少し時間がかかるとは思う。
そして、
無事なわたしたちが祈っても、直接助けになる訳じゃないということも、
わかっている。



でも、
でも。
そばにいる人を、
自分が大事に思っている遠くの人を、
その人に繋がっている、困難に合っている人たちを、
想い、無事を祈ることは、
決して無駄なことではない。


わたしたちは、境遇は違えど、きっと同じ方向を向いているのだ。
できることがある人は、できることをすればいい。
できることが今はない人も、いずれできることがめぐってくるだろう。
辛かったり、苦しかったりしたら、それを言った方がいい。
今まさに、がんばっている人には、はげましを。
常に、忘れずに、それぞれが、できることを。
しなきゃいけないことを。
ここにいると、言いあうことを、やめてはならない。


祈ろう。今は。
どうか。どうか。
みなの力が、願いが、報われますように。


涙は、やっぱり流れてしまうね。
蔡くんのこえは、やさしくて気高いから、
そこに、たくさんのものを託してしまう。
申し訳ないな、と思いながらも、頼れる人がそこにいることが、
あたしには救いになっている。


ごめんね、蔡くん。
そして、うたっていてくれて本当にありがとうね。






以下、かなりうろ覚えですが、
蔡くんが語ったことばです。
言いまわしは違うところもあるだろうけれど、
趣旨は、ぶれないように書いたつもりです。
多分、ご本人は、こうやってかたちに残すことを恥ずかしがると思うんですが(笑)
知ってて欲しいんです。
あたしが信じた人の、願いを。




MC
「ありがとうございます。
今回のツアーグッズとは別のものを被災地の人へってことで、用意してます。
よかったら協力してください。
東京公演でね、茨城とか福島から無理して来てくれた人も居たみたいで、
・・・なんていうんですかね・・・、
音楽をやっていて、果たしてそれが力になってるんだろうかって、
全然わからなかったんですけど、
無理してまで来てくれたっていうことが、僕はとてもうれしかったので。
・・・音楽以外でもできることがあるんじゃないかって思うし、
特に関西だとね、阪神淡路大震災があった時に、
周りの人たちが助けれくれたでしょ?
関西人としてはね、こうやって仕事をそれなりにできるようになったので、
あの時の恩返しができたらな、と思ってます。


いっこだけ、思って欲しくないのは、
何かしたいと思っても、今、物理的にできないっていう人もいると思うんですね。
そういう人は、いつかできるようになったらすればいいと思うし、
多分この先、人生は続いていくので、
そのうちきっと、やるべきときがくると思うんです。
・・・ひょっとしたら、携帯電話会社の社長になってるかもしれんし(笑)


でね。
まだ余震が続いてて、ひと月足らずで、
大阪でも、東京でもね、音楽を聞いたり鳴らしたりしていいんだろうか?とか、
そういう気分になれないっていう声をたくさん聞くんですけど、
それはしょうがないとは思うんですけど、
・・・・まあ、そう言わずに、たのしんでくれ、と。
そういう気持ちもあって、ツアーやってます。


・・・・なんつって(照笑)
ありがとうございますっ!!」



蔡くんは、本当に照れ屋さんだよなあ(苦笑)
これだけ素敵なうたをたくさん作っていて、みんなが聞いてくれてて、
蔡くんのうたを、支えにしている人も、きっとあたしだけじゃなく、
たくさん、たくさんいるし、
その上で、まっとうなこと言ってるんだから、胸張って言えばいいのに、
真面目なこと言ってる自分に照れちゃうんだよねえ・・・。
で、結果、茶化したり、メンバーに無茶ブリしたりするっていうね(笑)


震災直後の、FM802のスタジオからのUSTでも、
コジロヲくんに、USTする趣旨を聞かれて、
「音楽聞けなくなってるって人いっぱいおって、
それ嫌やなーって思ったから・・・」と答えてくれはしたものの、
照れくさい通り越して、
その話振ったコジロヲくんを平手打ちしてましたからね(苦笑)


そんな人が、直接話したいって思ってくれたのは、とてもうれしかったです。
蔡くんが、今、思ってることを、
うたではないことばにしてくれたなんて、
雑誌やラジオのインタビュー以外は滅多にないことだし、
今だからこそ、聞けてうれしかったし・・・・安心したっていうのは、すごくある。
受け手として、きっとこう思ってうたっているのでは?と、慮ってはいても、
確信はね、なかなか持てなくて。
こうやって直接の言葉が聞けるのは、とてもうれしい。
少しだけでも、聞き手を信じてくれてるのかなって、思えるからね。



本当にありがとう。そこで、うたってくれてて。



で、その後、
照れ隠しに辻くんに無茶ブリ(笑)


急に話をふられた辻くん、ご実家での話。
辻くんの小さい時のアルバムに、お父様が
「夢見る頃を忘れても、夢見る事を忘れないでください」
とお書きになっていたのを見つけて、家族全員で号泣だったそうで(苦笑)
辻「繁太郎(お父様)ええこというなあーって(泣)」
そしてそこでなっちゃんが見事な返し。
夏「で、インコは梅太郎やろ?んで、間違って薬飲んだんやったなあ??」
蔡「・・・なんの話や??」
辻「・・・・そやったっけ??(笑)
そや!!おとーちゃんが、名前間違えて、
鳥用の「梅太郎」って書いた薬飲んでしまって(笑)」
蔡「なんやそれ(笑)・・・辻くんもどんどんおばちゃんみたいなるなあ!」


あーー、ええ話やったのにー(笑)


・・・えー、で、この後、
デビュー当時のレコーディングで、
まだ収入が乏しかったメンバーに、プロデューサーさんが、
中華の出前をタダでとらせてくれた所為で、全員激太りして、
デビュー時のアー写が、全員パンパンだっつうことやら(泣笑)
そのうち10年分のメンバーの写真(俺除く)公開したろ、とか(笑)
ちなみに、
「俺除く」に対して客席からブーイングくらって「アホかっ!!」とお怒りでした(笑)
あと、去年めでたく(笑)痛風になったことも、自慢(笑)
持病が欲しかったらしいです・・・。
「みなさん持病は?」とメンバーにふっておいて、
辻くんの花粉症は「興味ない」と一蹴・・・。
・・・いくらなんでも、ドイヒーですよ、蔡くん・・・。


あー、笑った(苦笑)


体大事にしてください・・・本当に・・・。


蔡「さ、いっぱいしゃべったから演ろか?(笑)」



{衛星}
うおーーー!!
ちょい前まで、フェスとかの定番アゲ曲だったのに、
最近とんとやらなかったので、すげーうれしーーー!!


・・・今頃ですけど、木暮ギターで聞く曲、今日が初めてがいっぱい。
でも・・・さすがっすね。
木暮兄さん、めっちゃくちゃかっこよすです!!
なんつーか・・・エモいですっ!!(笑)


やほーいい!!踊ったれーーー!!


この曲、ホントロックだなあ!
ぶつかり合うたましいと音。
そこから生まれる、激しい火花。


あなたのそばを、ただめぐる訳じゃない。
つかず離れず、その距離が摩擦を生んで火花を散らす。
熱量が燃え尽きるほどの熱さだとしても、
そうやって、互いにぶつかり混ざり合うことが、
めぐる命を生むことだと。



ボノの、苛烈な一面。
それは、自分にもある側面。
すべてのいのちがもつエネルギー。
燃やせ。
その気持ちと心を、そして全部を感じて、投げ返せ。


あたしにもできる。
くさくさした気分なんて燃やしつくしてしまえ。自分の熱で。
ボノの音に導かれて。


ああ、なんて楽しい。


{THNK YOU FOR THE MUSIC}
あー。
名曲ですよ。
やっぱ名曲だあ。
彼らと出会ってしまったうたですからね。
もー、なんか、蔡くんがこれうたってるだけで、うるうるしちゃう。
たのしいとうれしいがはちきれて、
涙になっちゃうんだー。


THNK YOU FOR THE MUSIC


これに尽きる。
これがすべて。


音がすべてを現し、わたしたちと寄り添い、ただ、共に歩いてゆくのだ。
この音を鳴らしてくれる君らと、
この音に共鳴するぼくらと、
それは、真理に、とても近い。
真から望むもの、心が震える感覚。共鳴。


この音が、きっと切り開いてゆく、未来と。



鳴りやむな、音楽。
共に、ゆこう。



笑顔で。
できれば笑顔で。


ことばは必要ない。



{あの言葉、あの光}
このうたはね・・・。
とても、とても、大切なうたで。
どんなときでも、ふっと、涙がね、溢れてしまうのです。
なんの涙かは、よくわかんないけれど。


この曲は、本当に、いつの間にか、自分の要になった曲で。
出会ってしまった!という衝撃がないまま、
するするする、と、心の大きな部分を占めてしまった、うた。
気づいた時には、もう、遅かったというか(笑)
前のサンキューとは、対照的。
同じバンドのうたなのにね。
ああ、違うな。だから、バンドでいられるんだよね。


音楽と、ことばと、ぼくらの生活。
自分が大切にしているもの、
ありふれた、突飛なものなど、なにもない。
ただあるもの、そのすべてが、ここにあると言っても過言ではない。


まぼろしのようにつかみどころがなくて、ぼんやりうつくしい。
今、自分が感じているもの、それがすべて。
こころがあるなら、それを精一杯こめて。
あの人に、あの街に、想いを乗せて。


そうだね。
頭をやさしくなでるように、
おやすみ、といってあげられる強さと優しさを。
祝福を。どうか、できるだけ多くの人に。



なんだか、うまく言葉になんないや。
とにかく、この日のこのうたは、
とても、とても、素晴らしかったんだ。
頭の芯がしびれて、うまくものが考えられなくなるほど、
あたたかくてすてきなうただったんだ。









メンバー紹介のち、
(このメンバー紹介、なんか、大好き)
「明日、大阪ファイナル!
仕事あるって人は・・・有給まだ残ってるはずなので(笑)
・・・俺がもっと幸せになりたいので、みんな来るように!!
よろしくお願いします!ありがとう!!」



うわ、
蔡くんったら、こんなことじかに言っちゃうなんて・・・(汗)
・・・すげーうれしい。
そして・・・明日行けなくてごめん(涙)







はい。


以上、東海道三次Vol.4、大阪初日レポでした。



頭がうまく回ってなくて、上手な言い方できてないとこも多いですけれど・・・。
ここ2年ばかり、大きな衝撃が何度もあって、
心が、どこか満足に動けてない気がしていて。
書き足りてないような気もします。
何回直しても、直し切れてないなぁ。
でも、もう、これでいい。
きっとね、どんなに形を変えても、この日のことを、
ことばで伝えきることはできないから。



多分ね、ライブでこんなに必死だったことは、なかったと思います。
あの日以降、自分にとって、
とても大切な、要といってもいい音楽を鳴らす人らに会うのは初めてでしたし、
それはきっと、音楽という職業に携わっている鳴らす側も、
相当の覚悟があって、鳴らしていると、わかっていたし。
鳴らす側も、受ける側も、
伝えたいことを、聞きたいことを、鳴らしたい、受け取りたいと、
こんなにも、もてる能力のすべてを解放して、
泣きわめくように、笑い声がはちきれんばかりに、
すべてを音に込めて、それに意識を預けていられた時間は、
とても久しぶりだったように思います。
なんというか、
「そのもの」だけでいられたような、気がして。


まっさらな幸福感なんて、もう二度と味わえないかもしれない、と、
どこかあきらめにも似た覚悟のようなものがあったのですが、
ボノの音楽と蔡くんのうたは、いとも簡単にそんな浅はかな想いを吹き飛ばし、
音楽の魔法で、しあわせいっぱいにしてくれました。
頭の芯がしびれるような、全部をあずけっちまえる、高揚感と。
終わってしばらく、足元がふわふわしていて・・・(苦笑)
こんなのも、久しぶりだったなあ。
ホテルの近くで一人打ち上げをして、
帰る時空を見上げたら、しゅっと美しい月が、
空で輝いてました。



あたしは、この日、この場に居て、本当によかったです。
bonobosに出会えて、本当によかった。
とてもよいライブでした。