APOGEE Touch in Light TOUR 札幌

APOGEE
Touch in Light TOUR 2008
@札幌COLONY
08.4.12


久しぶりの札幌コロニー。
そして念願の初生APOGEE
ハマってから1年近く待って、ようやく。


でもね、
実は、ついていけるかどうか不安だったんです。
まず、あの見た目ね(苦笑)
地球儀、鹿、電飾、東京公演で飛び交ってたバルーン、
そして・・・大城くんの佇まい(笑)
こんだけ揃ってて、自分、引いちゃわないかなー(苦笑)と。
最近のバンドにはあまりない、様式美を求めてる感じがねー・・・,
一歩間違うと・・・。
単純に、音にハマって、音だけ聞いて想像を膨らませてたんで。


が。
ちいっとばかし、
甘く見ていたようです。



入りのSEはザ・フレーミング・リップス・・・だったと思う。確か。



<セットリスト>
Waltz
ヒル
Spacy Blues
Tell Me Why
DEAD HEAT
ゴースト・ソング
MC
夜間飛行
???What is the life???
Route Another
MC
Transparent(弾き語り)
Drop
流星
ESCAPE
Rain Rain Rain
GIRAFFE
MC
Creatures
The Sniper


EN
?
Just a Seeker's Song

Let it Snow




初見なんで、あんまり細かいこと書けませんけども。
とりあえず、思いついたことば〜っと書きます。





{Waltz}
永野くんの声が放たれた瞬間。
ぞわっと鳥肌がたった。
なんだ??
なんだ、この声??
空気の震え方、今まで感じたことのない振動・・・。
そして、なんて強いんだ・・・。
すげー!
音源の比じゃねえ・・・。


多分、生で聞くことを一番楽しみにしていた{アヒル
大城くんのシンセが鳴った瞬間。
ドン!と空間を覆っていた壁が壊れていくような感覚があった。
体はここにあるのに、
意識だけ、別のところにぶわああっと投げられるような。
なんかね、
彼のシンセ、脳に直接衝撃がくるのよ。
体は間野、内垣に、いいように踊らされてるんだけど、
脳だけは、大城の支配下で、別の揺さぶり方されてる。
それが・・・・めっぽう気持ちがいい(苦笑)
なんだこれ???
他のバンドには感じたことのない感触…。
ヤバイ。
これ、相当気持ちいいぞ・・・。
なるほど。
これが、APOGEEの楽しみ方、楽しませ方なのか。


{Spacy Blues}〜{Tell Me Why}
各々、結構走りがちではありますが、
絶対にはずしちゃならねえとこは、ハズさないですね。
やっぱ、大城には、絶対合わせなきゃなんねえ、っていうのが、
バンド内でもあるんでしょうね。


{ゴースト・ソング}
初期シングルが、生で演奏されてるってだけで、感動してる自分(苦笑)
あれを生で演奏してるのを、聞いてるぞ、あたし。
・・・ごめん、同じこと書いてるね(苦笑)
でも、それだけ、衝撃的でした。
ものすごい計算の果てに、構築された世界、が、
目の前で繰り広げられている・・・。
多分ね、
見たことないけど、
サクラダファミリアとかを、目の前で見たのと、同じ感動の仕方だと思う。
ちょっとおおげさ(苦笑)
でもね、なんか、
目の前でパキパキパキって音が組みあがっていくみたいだったんだ。
それでいて、脳の中で広がっていく
ブラックホールみてえな、まるで掴めないものすごいエネルギー。
なんなんだ、このわけのわからん吸引力。
特にこの曲は、間野ちゃんがすげー大変だろうから(苦笑)
ペースが崩れなかったというだけでも、感動(笑)
いやあ、この曲、エロいなあ・・・。



MC
「Touch in Light TOUR 2008、ツアーファイナルへようこそ!!」
と,フロントマンらしい挨拶の後、
M-ONで放送された東京ワンマンが
「ツアーファイナル」と銘打って放送されたことに対して
「札幌なめてんじゃないよ!!」と言ってみたり(笑)
永野くんって、歌ってないときは、
結構普通のにいちゃんっすね(苦笑)
この日は、北海道の春、にしても、結構気温が低かったのですが、
外気の寒さに対して、
「ってか、外寒すぎじゃないすか?もう春だよ??あり得ない!」と。
お客さんから「ここはあったかいよ!」との声を受けて、
「みんなここに暖を取りに来たんすか??(笑)」なんて。
「札幌、初のワンマンなんで、たくさん曲やるんで、
じっくり楽しんでってください!」


きました。{夜間飛行}
APOGEEの行く末を決めた曲だけのエネルギーがある。
大城が鳴った瞬間のカタルシスは、群を抜いている。
鳴らすところを、限定しているから、余計。
サビより強いもんな(苦笑)
広がり方の次元が、異世界に繋がってる・・・。
見たことない世界が、脳内いっぱいを満たしていく。
この曲、メロディー、すげえ綺麗だなあ・・・。
これのうっちー、マジでかっこいい。これ聞けただけで、あたしゃあ満足です。
サポートのゆに嬢が素晴らしい。


{???What is the life???}
思い入れが強いからか、
始終目を閉じたまま歌う、永野。
気持ちが先走ると、ちょっとうわずったりハズレたりするけど、
それでも、この人の声は、強い。
裏入っても、同じトーンで響くもんなー。
もっと自覚的にうたを使うようになったら、すげーかも・・・。
丁寧に歌っていたこの曲は、すごいよかったもん。


{Route Another}
実は・・・。
アルバム、
2作目よりも、1作目の曲の方が、聞きたかったっていうのが、正直なところで。
発売直後のライブ、どれも行けてないんで。
さんざん聞きまくったからなあ。
これやってくれてうれしかったなー。
うっちー、いいねえ・・・。
後半の怒涛の流れの中でも、
すっとしてるシンセ・・・・。
大城くん,ほんっと乱れないっすね・・・。
でも・・・そこはかとなく・・・楽しそう・・・。


MC
「さっきスープカレー食いました。
何回来ても、食っちゃうんだよね〜(笑)
・・・地元の人も、スープカレー食ったりするんすか?
あ、やっぱ食うんだ〜。
・・・仙台行くと、今だに牛タン食うし(笑)
・・・あ、でもね、浜松の人はうなぎ食わないんだって。
なんで?って聞いたら、高いからって(笑)・・・・超フツー(笑)」


・・・超って・・・(苦笑)
しゃべりが若いんだよなー永野くん。
歌声とのギャップが・・・(苦笑)
でも不思議と、嫌な感じはしません。
心の壁がねえ、あんまり高くない感じするんだよね。


「では、せっかくワンマンなので、弾き語りを・・・」


{Transparent}
アコギ一本で、永野弾き語り。
大抵、こういう時って、メンバー全員ハけるんですけどね・・・。
ポジーは全員、ステージに残って、次の曲の準備とか、平気でしてました(笑)
ボーカリストにやさしくない(苦笑)
大城くんは、次の曲で弾くギターをかかえて、調整中。
間野ちゃんにいたっては、袖にいったん戻ったうえに、
機材のセッティングをし直すということまで(笑)
・・・・。
弾き語りなのにい(笑)
や、
それはさておき(苦笑)
永野くん、素晴らしい声です・・・。
夜、しかも深い夜から朝方にかけてが、似合いだ。


Drop
囁くように歌う永野の声が、甘く霧雨のように降ってくる。
湿ってて、いい色気のある声だなあ・・・。
♪歩き出す♪の前の「あ」がすっげえいい喉の鳴り方してた。
大城くんのギター。
面白いス。
ギタリストって、自分が鳴らして気持ちいいとこを追求しがちですけど、
ジャーン!って派手に前に出てナンボ、みたいな。
でも、彼の、音を鳴らす基準って、楽器の性質ではないんですね。
どの音を、どのタイミングで鳴らすか、
楽器はどれであれ、彼の中で、そのタイミングだけが命、みたいなさ。
この曲に対しては、合う音色が、
たまたまシンセよりギターだった、というだけ、なんだね。
弾いてる姿を見て,その音を聞いて・・・そんな気がしました。


{流星}
間野ちゃんのドラムから、ゆっくりと曲に入っていく。
ギターを抱えたまま、エフェクターを踏みつつ、
あれだけの世界を描く鍵盤を鳴らす、大城くん。
・・・あんた、やっぱすげえわ・・・。
この辺からやっと、
大城くんの鍵盤が鳴ってるのが、頭の中で、
リズム隊が鳴ってる音が作用してるのが、体だって言うことに、気づいてしまう。
うわ!!
なんだ、この感覚!!!
一個の曲の中で、体が感じるもんが、個別の音によって、全然違う・・・。
バラバラなのが、気持ちいい・・・。
まったく今まで、感じたことのねえ気持ちよさだ・・・。


{ESCAPE}
穏やかな大城のシンセが、空間を埋め尽くしていく。
まるで朝もやの中を、ゆったり歩いているような・・・。
そこにドラム、ひずんだギターが加わり、
「ちょっとムズカシイけど」とリズムにあわせてのクラップを会場で。
一番は、まるごと、その会場のクラップと永野ギター&ドラムのみで。
うわわ。
なんだ、この高揚感は!!
ヤバイヤバイ、来たぞ、これ!!
と、あわあわしているところに、大城のギターががっつりかぶさった上に、
うっちーが飛び跳ねながら好き勝手に暴れだす。
永野の声がうわずったような熱を帯びて響き渡る。
コーラス、大城が歌ってました。


{Rain Rain Rain}
多分、アルバム2枚目の中で、シングル抜きにして、一番期待してた曲。
出だしの♪I`m in Rain〜!♪がねえ、
かなりきわどいところ突いてるんで(苦笑)
どうかな?って少し思ってたんですが。
もう、ものっすごいよかったですよ!!
アリアリ!全然あり!
大城がすげー楽しそうに弾いてんのが、印象的な上、うれしかった。
いや,見た目はね,あんま変わんないすけども(笑)
なんか、あー、楽しいんだろうなあって・・・
出てるオーラがなんとなくそんな感じして・・・。
だってね、間野ちゃんより、若干走ってんだもん。シンセが。
あの、大城くんがだよ??
そんだけでうれしくなっちゃった。
ちゅうか、もう、自分は関係なく踊りまくってましたけどね(笑)


GIRAFFE
永野のギターが鳴った瞬間、
キターーーーツ!!って思ってしまった。
だってこの曲、すげー好きなんだもん!!!
やってくれたってだけで、すげーうれしくて。
各々の爆裂してる様が、イビツなまま、うねりになってる様が、たまらない。
こういう感覚って、このバンドならではだなあ!
大城のシンセと、うっちーの主張しまくりなベースに、
どうしても気を取られがちですが。
このバンドが作り出す、ギターリフ。
相当、変。
そして、かっこいい。


永野がアがり過ぎて歌えてないとこを、スキャットでごまかしてる(苦笑)
それでも成立してるとこが、「声」の力だなあ。


MC
「いいっすねえ!!
あったまってきた??
・・・このバンドをはじめたときは、人をあっためるバンドになるとは、
思ってなかったんすけども(苦笑)
早いもんで、あと2曲です。
(ええ〜〜!!)
まあ、あの、すぐ出てくるから!(苦笑)」


ホントね、
ファースト聞いてる時は、
ここまで、汗かかされるバンドだとは、こちらも思ってなかったよ・・・。


{Creatures}
Cメロ手前で手拍子を求める永野。
「手拍子が大好きなバンドになってしまいました(苦笑)
今日は本当に来てくれてありがとう!
ポジーは、まだアルバム2枚しか出してないですけど、
これからも、いい曲たくさん作っていくんで、応援よろしくお願いします!」


こういうところ,ちゃんとしてるよねえ・・・。


これ、合唱になったら楽しかったんだけどねえ。
初札幌ワンマン、まだまだ、お互い、どこまで開いていいか、
探ってる感じが、まだちょっとばかしありますね。



{The Sniper
夢と現実のハザマ。
本編最後に、あえてこれを持ってくるところが、小憎らしい。
ラスト、メンバー一人ずつ、ステージから去っていく中。
最後に残った大城が、
ここぞとばかりに、ハザマの世界を押し広げていく。
この方の場合,弾くのが楽しいっていうより,
音で世界を作ってるのが楽しいんじゃないでしょうかねえ。
・・・。
えれえ気持ちよかったあああ。



EN
永野間野は、物販Tシャツに着替えて。
永「もうね、いつの時代のデザインだっていう感じのですが(笑)
俺が一人でかなりプッシュしてます!・・・何、苦笑してんすかあ!!(笑)
(会場から「似合ってる!!」)
あ、ホント??
似合ってないって噂もあるんですけど(笑)
札幌、すげえ楽しいです。ホントどうもありがとうございます!!
・・・じゃあいきますか。
(後ろを振り返って)って、あれ?準備できてない?」
袖を行ったりきたりしている間野。
間「もうちょっと待って!!」
内「なんかねえ、ドラムの金具をなくしたらしいよ?
今更何故金具を失くすのかわからないんだけど」
永「え??なんで?意味わかんない!
さっきまでついてたんでしょ?なんで外すの?そして何故失くす??
・・・間野ちゃん、あったの?」
間「うん、あった!!・・・いろいろあるからねえ!」
永「・・・「いろいろあるからねえ!」・・・じゃねえよ!!(笑)
・・・かわいらしいですけど・・・彼ももうすぐ30になります!」


ハイハットのネジ、なんですよ、探してたの・・・。
なぜ失くす?(笑)


永「じゃあ、手持ち無沙汰なんで・・・メンバー紹・・・」
間「いいよー!」
永「・・・・ほんっとムカつくねえ(笑)
・・・メンバー紹介します!
シンセサイザー&ギター大城嘉彦!
(大城くんお辞儀)
こっからは二刀流でいくらしいです。
(うなずく大城)
大変だよ?ギターとキーボード両方弾くって!!
・・・俺絶対できねえ(笑)
ベース・内垣洋祐。
・・・猫、元気?」
内「今、家で留守番してますけども」
永「え?家に置いたまんまで大丈夫なの?」
(ええ〜??)
内「「え〜?」って・・・外において置く方が問題あるでしょ?」
永「・・・そりゃそうだけど・・・。
HPで彼の・・・結構独自なタッチの猫の日記が書いてあるんで(笑)
よかったら見てください。
・・・ドラム・間野航。
・・・非常に間の悪い男ですけど」
間「まのだけにね!!」
永「・・・・「まのだけにね」じゃねえよ!!!(笑)」
間「・・・こんなキャラではなかったはずなのに・・・」
永「デフォルメが過ぎたかな??申し訳ない(笑)
そして、アポジー結成当初から手伝ってもらってる、森ゆにさんです!
・・・今日はなんか、箱庭になってるね(笑)」
ステージが狭いので、客用のスピーカーの後ろにいるような形になってます。
3列目にいたあたしで、ぎり見えるような感じ。
森「・・・非常に収まりがいいです(苦笑)・・・部屋みたい。」
永「(笑)・・・次回はね、
全部が見渡せるようなところで、出来たらいいなあ、と。
はい、じゃあ、準備いいですか??」
(会場から「自分は??」の声)
永「あ!!!そうだよ!!俺だよ!!(笑)
ボーカル・ギター永野ですっ!!!
おれが歌ってんだよお!!(笑)
えー。アポジー、これからもがんばりますんで、よろしくおねがいします!」


・・・間野ちゃん・・・期待通りだ(笑)
ちゅうか,このバンドも,MCの空気感が独特っすねええ(笑)


アンコール一曲目
初めて聞いた。
インディーズの頃の曲なんかな?
低〜いシンセが印象的。
永野ギターなし。
曲の途中で,間野ちゃんが前に出てきて踊りまくってました(笑)
・・・かわいい(笑)


{Just a Seeker's Song}
荘厳さの極み。
コーラス、おしいなあ。



EN
「アンコールありがとう!!
いやあ、曲がいっぱいあるって、いいことだよね!(笑)
だって、最初に札幌来た時なんて、「Fantastic」ってアルバムしか出てなくて、
アンコールとかあっても、挨拶だけしてごまかしてたんだけど(苦笑)
そう!札幌で初めてライブやったのも、ここなんすよね!
その時はスリーピーと対バンで・・・。
去年はよく一緒に対バンとかしてて。」
内「この間ね、東京のスリーピーのワンマン見に行ったら、
「内垣さんですよね??」って声かけられてさ、
札幌からスリーピー追っかけてきたんです!って。
で、あ、アポジーも好きですって言われた」
「ま、うちらのこと、好きでよかったよね(笑)
で、セットで「アリーピー」とか言われてさ(笑)
ポジー「あ」しかねえじゃんって(笑)
では、最後に「Let it Snow」をやります!本当にありがとう!!」


{Let it Snow}
大城の神がかったシンセが鳴る。
飛び跳ねながら弾く内垣。
しっかり、確かめるように刻む間野ちゃん。
なんども「ありがとう」を口にする永野。
いやいや。こちらこそ、ありがとう。
こんな稀有な音を、生で鳴らしてくれて。



ハイ。以上、初アポジーワンマン、でございました。



このバンド。
本当にバラバラっすね(苦笑)
各々の個性も、出してる音も。
なのに、バンドとしての音が見せる世界観は、
その個々の個性とはまったく別のところに、ひとつの形として、きちんとある。


4つの音、いや、5つか、
それぞれ役割分担が違うような感じ・・・。
普通、バンドって、ひとつのカタマリになるじゃないっすか。
で、そのカタマリがタイトになればなるほど、
そのカタマリ自体が発する熱とか、うねりが増してくる。
でも、このバンドの世界観は・・・それを欲してない。
別々に鳴ることによって生まれる違和感こそが、
このバンドの面白さ、なんだ。


・・・いや、でもね、本当にバラバラな訳じゃないですよ?
(バンド、なんだし・苦笑)
カタマリになってない訳じゃないんです。
なんて言ったらいいのかな・・・。
受けての「どこ」を揺するか、全員で分担してる感じなんだよなー。
ベース内垣・ドラム間野が体、ギター永野が耳、大城は頭。
・・・そして、それらをすべて繋げているのが、永野の声。
うん。そうだ。
ここだ。
これがキモなんだ。
この人の声。
体に直接作用する音と、感覚を揺さぶる音。
両方を持ち合わせてる、稀有な声。
これがこのバンドをまとめている要、なんだ。
永野くんの歌いっぷりが、思った以上に、どっしりしてたっていうのもあるし。
ボーカリストとして、うたうことに責任持ってるというか。
俺がガツンと歌えてれば、
バンドとしてブレることはない、ぐらいの覚悟があるというか。
永野くん、歌ってる時、たまに何も見て無い時がある。
なんというか、入っちゃてる感じというか…。
ボーカリスト永野、ではなく、「APOGEEのうた」になってしまってるような感じ。
歌い手としてのカリスマ性・・・まではいかないけど、
武器を最大限に使えている確信が、目に出てる。


惹きつけられる魅力は、十二分にある、その声。
ちょっとばかし気になったのは、声自体が丸身を帯びているので、
歌詞が聞き取りづらいこと。


あと、難を言えば、
メンバー全員、まだ演奏面で、落ち着きがない(苦笑)
間野くん、ドラマーなのに、自分のドラムセット、位置忘れるんですかね?
空振り・・・叩けてないことが何回もあって(笑)
この方、叩き方がギターっぽいんだよねえ。
落ち着きないっつうか、
永野のうたとか、自分の盛り上がりにに引きづられちゃう、というか。
決して悪いことではないけれど。
それはベース内垣も同様で。
もともと、曲自体が、とても込み入ったベースラインではあるんですが、
本人の主張が強い(苦笑)
たまにやりすぎてることが・・・(笑)
個人的には嫌いじゃねえけど。
うたを邪魔しちゃいかん。
あとね・・・永野のギター・・・。
他三人が三人とも、個性強すぎなんで、
その、エレギだけでは、間に合ってない。
かっこいいリフいっぱいあんだけどなー。


意外だった、というか、ちょっと安心したのは、
シンセ大城くん。
APOGEEのペースメイカーであることは間違いないし、
マックをにらんでむーってなってることもあるし、
たまに、走ってるメンバーをジロって見ることがあったんですけど(笑)
冷静さも持ち合わせた上で、
大城くん自身の気持ちいいところを、ちゃんと鳴らして(いる様)たのが、
妙にうれしかった。
鹿野がやってたスペシャの「チャートコバーン」のインタビューで、
「自分がやってる音楽に間違いはないので、ライブではそれをただやるだけ」
というような趣旨の発言をしていたことがあって。
言いたいことはわかるんだけど、
ライブって、それだけじゃないからさ。
同じ曲でも、同じタイミングで鳴らしても、
ライブ会場で、その場にいる何百っていう人間が受とめて、
投げ返す意識のうねりには、絶対に同じモノはなくて。
演奏している側にも、同じテンションなんて、ありえなくて。
その両方が作用して、その場にしか生まれない意識の高揚感、っていうは、
確実にあって。
それを、その場の呼吸感を、やってる側として、
楽しんでてほしいなあって、思っていたので。
・・・あんだけの楽曲、作ってんだからさ。
でもね。
やっぱり音楽で自己表現してる人だよね。
実際に演奏している様を見て、
ああ、彼も、この場の音を、楽しんでんだなって、多少なりとも感じられたんで。
それだけでも、収穫。



いやあ。
初アポジー、すんごい楽しかったです。
音源聞いてて、
いろんな表現が鳴らせそうなバンドだなって思ってはいましたが、
ここまで、体に作用させる体力があるとはね・・・。
ちょっとばかし侮ってましたわ。


これから、このバンドが、どんなライブやるようになるか、とても期待してます。
全員が、もっと自覚的に鳴らせるようになれば、
なんかとんでもないもんが生まれそう。
かっこつける、という意味ではないです。



個人的には、音楽って、体が動かないと反応しないんです。
まあ、感想は理屈っぽいですけども(苦笑)
早い遅いは関係なく、自然と体を揺すりたくなる、曲。
もっと言えば、うた。


うん。
こいつらに反応した自分のセンサー、
間違ってなかったなって確かめられたんで、よかった。
APOGEE、踊れますぜ。
ただし、頭も使ったほうが、いい具合にトべる。
おとなしく聞いてるの、もったいねえぜ?
どうやら、本人たちもその気のようですしね。
ふふ。
脳と体を切り離して・・・切り離さざるを得ない、
独特のうねりの帯が、このバンドの強みだと。
これは、是非、体感して欲しいです。


Touch in Light

Touch in Light

Fantastic

Fantastic