イメージ通り

harikona2008-01-12

映画「悪夢探偵
やっと見ました。
遅いって言わないで!!
タイミング
逃しちゃったんだもん!!


塚本監督の映画って、
うわあ、見ちゃった・・・。
っていう、罪悪感?
みたいなもんを感じる、
言ってしまえば、
あまり後味がよくないものの方が多くて。
しかも、残る。延々と。心ん中に。
ええい。始末が悪い(苦笑)
それだけ影響力があるってことなんすけど。
ご本人の演者としての、かもし出してるもんも、相当ですしね。
どうなることかと、思っておったのですが。


さて、「悪夢探偵
予想に反して・・・、ものすご面白かった!!
深いところもえぐりつつ、
謎解きやら、トラウマから脱すべく戦う心の葛藤の描写が、
とてもドラマティックで、
いろんなこと振り返って、うえーってなりつつ、
ハラハラワクワクもしてしまうという、
見事な娯楽作品になっていて、
大変素晴らしい映画でござりました〜。


そうね。
あたしも、こいつに後押しされちゃったら、
絶対食われてたと思うなー。
世の中への不満というより、
自分への不信から、今だ抜けきれてないからな。
でも、もし食われたら、すげーくやしいな。
あいつに負けるのは、かなりくやしいかも。
ラストがあれで、よかったな。
前向きな感じで終わったから、すっきりしたし。
今後、影沼が、もちっとパキっとしてくれそうだったし。
・・・どうかな?(笑)
うじうじしすぎだしなー、こいつ(笑)
でも、この「能力」は、シリーズ化するには最適かも。
続編、期待してま〜す。
それにしても切り刻んだ末に「食って」たんか〜。うえー・・・。


大変面白かったけれど、
スプラッター的要素も、なかなかに激しい感じなので(苦笑)
そっち方面苦手な方は、ちょっと構えて見た方がよいかも。
あたしもあんま得意ではないですけど、
これぐらいなら、耐えられます。
見た目より、死への恐怖の表現、と捉えれば、
さほどビジュアルは気にならない・・・かなー?(苦笑)

悪夢探偵 プレミアム・エディション [DVD]

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主題歌「蒼い鳥」
公開時に見ることができなかったので、あえて、
あまり映画の情報入れずに、曲単体でずっと聴いてたんだけど、
曲を聞いて、頭に浮かんでいたイメージと、ぴったり同じシーンがあって、
正直驚いた。


影沼が人の夢に降り立った瞬間の、水面にすっと立っているシーン。
彼の足元から波紋が広がって、
今までいたところと、違う次元に世界が変わっている、という感覚がするところ。
ああいう画がね、この曲聞くと頭ん中に広がってたんです。
水に関する歌詞、最初に出てくる「深い海」しかないのに。
うん。
間違ってなかったみたい。


見事ですね。フジファブリック
見てから曲聞くと、いろんなシーン、見事にフラッシュバックするもの。
影沼の心情、夢と現実の端境、そして、霧島の心に触れた瞬間に見えた「光」
それらが、どわ〜っとなだれ込んでくる。
延々と続くかに見えた悪夢が、少し、明るい方へ向いたような、
ラストの金澤の鍵盤。
う〜ん。素晴らしい。
いい曲じゃないっすか。
改めて、思い知らされた。


それにしても。
蜃気楼といい、蒼い鳥といい、
どうもこう、報われない若者の葛藤、
しかも、
あまり爽やかじゃない感じの、後ろ向き全開な(笑)
ものが立て続けにオファー来るんでしょうね??
表向きのフジのイメージより、
あえてそこ来るか〜っていうところをかぎつけるのが、お上手ですねえ。
さすがクリエイター。
聞こえる人には、聞こえてるんだなあ。


そういえば。
最近、この曲がねえ、
妙に、自分の仕事に対する姿勢・・・っていうのかな、
なんか、職場における自分の境遇に合致するなあって思っていて。
今は、職場内で動かない方がいい、と判断して、
時を待ってる、感じなんですわ。
周り大荒れ、なんですけどね(苦笑)
自分動いても、疲弊するだけで、何も変わらんのが目に見えているので、
状況が変化するまで、待とう、と。
そんな心境に、この曲、あまりにもはまりすぎでね。
実は、両国でこの曲聴いた時に、それに気づいちゃって、
ボロ泣きしてたんすけど(苦笑)
そう。
フィクションにインスパイアされて作られた曲が、
あたしのリアルに直に寄り添ってるんです。
自分がどう思って、仕事してるのか、それに気づけたので、
今、少し、職場にいることが、楽になりました。


フジの曲で、こんなこと思ったの、初めてでね。
正直驚いたけど、とてもうれしかったな。


こんな瞬間があるから、
音楽には、いつも驚かされるし、助けられるし、気づかされるんです。
感謝してもし足りん。

蒼い鳥

蒼い鳥