コーヒーとワインの一日

harikona2007-05-05

とても良いお天気で、
花見日和だったんですが、
今日は完全休養日。
まあ、料理はしてましたが。
何せ口の開閉がままならないので、
口を大きく開けないと入らないものとか、
一生懸命噛まないといけないものは、
出来るだけ避けたいので(泣)
柔らかいものばかりの食卓(苦笑)。
細かく切ってぐずぐずに煮たうどん
(玉子と長ネギ、梅肉入り)。
鳥団子と豆腐とチンゲンサイ菜のスープ。
マッシュポテトに、ほうれん草と、
チーズとツナ缶を合えたもの。
・・・病人食だな・・・。


映画「かもめ食堂」を見る。
公開当時から、
主演お三方(小林聡美片桐はいりもたいまさこ)だけで見たいと思っていた作品。
やっと見た。
これ、群ようこさんの原作なんすね。
フィンランド・・・。
「どうでしょう」見てるから、
かろうじて、ムーミンだったり、白夜だったり、
フィヨルドだったり、と、断片的な知識はあるが、
完全に想像の範疇を越えている国。
そんな国で、偶然に出会った三人の女性が切り盛りする「食堂」の話。
どこか現実離れしていて、
それでいて、本当のような気がする、不思議な空気の映画でした。
いつでもそこにあって、
やってくるのも、出て行くのも、本人の自由。
でも、必ずそこにあって、受け入れてくれる。
・・・不思議なあたたかさのある「場所」
小林さんの「いらっしゃい」が、すごーくあったかくて、
とても素敵でした。
ああ、あたし、この「かもめ食堂」みたいな人に、なりたいと、思っていたのにな。
おにぎり、肉じゃが、とんかつ、から揚げ、シャケ。
そしておいしいコーヒー。
・・・これらを笑顔で出してもらえるだけで、うれしくなっちゃう。
「人にいれてもらったコーヒーが、一番おいしい」
そのとおりだと思います。
我が家の役割分担では、自分が食担当なので、
作ってくれるだけで、非常にありがたいと思いますもん(苦笑)
また、その、口に入るものへの心配り。
日本人ならでは、というか、それだけで、人と人とのつながりがね、出来るっていうのが、
切っても切り離せないものなんだなあって。
また、色合いがねえ、淡い色彩で、すごく穏やかで、
とても私好みでした。
原色がほとんど出てこない。
お国柄なんでしょうかねえ、日照時間が長い所為なのか、
なにもかもが、少し日に焼けて色褪せているようで、
目に優しい、大好きな画で。
海が必ず生活に関わっているっていうのも、自分に近しくて。
暗い影も、思い悩むことも、己を写しかえる事も、
問題も、事件も、何も起こらないけど、
とても素敵な映画でした。

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夜は、攻殻最新作「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society」を。
やっとアニマックスで放送されたので。
・・・う〜〜ん・・・う〜んん??
どうなんだ?これ???
いやあー、ねえ?
面白かった、っちゃあ、面白かったですけども・・・。
神山監督が「これを、続けることが挑戦だ」的なことをおっしゃってましたが、
なんだか・・・。
続ける方向にも、続けられない方向にも、
どっちへのアプローチへも、中途半端な気が、してしまいますなあ。
バト−さんの葛藤も、
トグサの立ち位置と家族への想いと、取るであろう行動も、
少佐がいなくなってしまったことに対する、
長である課長が取る行動も、
わからなくはないけれど・・・。
少佐の結論には、若干納得がいかない。
・・・いやあ。
押井監督と、士郎さんの、両方の世界観に、折り合いがつけられてない感じがしますなあ・・・。
違う。折り合いをつけ過ぎてるんだな。
SACを1,2と、ここまですげえもんを引っ張ってくださってんですから、
どうせなら、もっと、神山さんの素子さん、で貫いてくれても大丈夫だったように思います。
もったいないなあ。って。
押井さんの世界観からハマったクチではありますが、
SACにおける、素子さんも、相当好きだったからこそ、
もっとそこを貫いて欲しかった感があります。


描かれている事件を起こした人(この場合個人として認識するのは、難しいですが)
それに加担した世間の総意、
今の我々に、現実問題として、降りかかっている問題。
言いたいこと、考えなければいけないことが、確かに山積しているとは、思います。
が、
なんだろう。
それらを盛り込みすぎて、
・・・いい方悪いですけど、娯楽として見られなくなってしまう、というか。
食傷気味にならざるを得ない感が、残念ながらあります。
現実感がありすぎるんですよ。
近い将来、こういうこと、絶対起こりうる、という恐怖感が、
楽しむ意識を多少なりとも阻害する。
メディアとして、世間に対してカウンターであることは、必定ではあると思いますが。
新聞や、ニュースや、己が置かれている現実を思ってしまうと、
純粋に「楽しめ」ない、というか。
あーー。わがままだなあ。消費者って。


小難しいことはさておくとして、
とても見所満載で、ピンポイントではものすごく楽しかったですが。
テロリストとのスナイパー対決で、ギリギリのところで勝っちゃうサイトーさん。
急に復帰した少佐の指示に、瞬時に反応するイシカワさん。
家庭が第一なトグサ。
そして、そして。やっぱり少佐ダイスキな(苦笑)バトーと課長(笑)
もー。このオジサマ連が激ツボですわ(恥)
復活タチコマ達も、あの「あ!!バト−さんっ!(喜)」が聞けてうれしかったし。
・・・ああ、もう、この作品に対しては、
一概に、いいとも悪いとも、判断できる能力が、まだ足りないんですよう(泣)
大好きなのにいいい・・・。

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