そんな日常のうた

harikona2007-03-08

ずーーーーっと聞いてます。
日々の生活が「スカート」とともにあります。
どの風景でも、どんな気分でも、全く違和感がないです。
自分を取り巻く空気のように、とても自然に歌を体に纏っている感じ。


朝の清清しい凍てつく空気、日中の照る日のあたたかさ、
楽しげにちらつく粉雪,
仕事帰りに、疲れて見上げる暮れ行く切ない朱,
深い深い夜の闇、
そして、カナシイぐらいに透きとおる蒼い空。
その日,その時の天気のように,
移り変わっていく時と感情と想いが,誇張もなく静かに語られてる。


普段自分が感じているハズの人のぬくもり。
自分が相手に対して抱いているであろう,愛しい気持ち。
個であること。
必要以上にそれを求めている自分。
本当は個にこだわるだけでは、生きられないこともわかっている。
信じない,と言いつつ,
こうやって生きていられるのは,
自分の中にも,人を思いやれる、あたたかい感情があるからだと,
このアルバムは、優しく諭してくれる。
無いのではなく,自分が感じることが出来ていないのだ。
いや,わかっているのに,わからないフリをしているだけだ。
本当は,信じたいんだ。
「太陽」を聴いて,涙が出るのは,そういうことだ。
愛しい人の背中を、穏やかな微笑の中で見つめている絵が見える。


「I don`t know」からの後半が、特に好きです。
油断すると涙が止まらなくなる。
それは苦しい涙ではないです。
何故かほっとするというか・・・泣きながら少し笑ってる感じ。
面倒くさい自分を、しょうがねえなあって、これが俺だもんなあって、
やっと思えるようになったから、かな。
そう思えるように、後押ししてくれるような曲だからなんだな。
「I don`t know」「蒼い虹」
この2曲,すごい。ってかちょっと腹立つ(苦笑)
就職してからのあたしの人生、この二曲で全部語れるもの(泣笑)
この2曲の繰り返しですよ。あたしの生き様なんざ。
・・・それにしても、不動の一位の「JET」を越えそうな勢いです。
近い、だけじゃなくて、曲として好き。これ重要。
「フォーク」は未だに,聞くのが辛い時の方が多い。
それはこうやって矛盾だらけな自分をまざまざと見せつけられるから。
そのままが自分なのに、やっぱり受け止められない。
居たたまれなくなるのだ。
この曲は鏡。
自分を見つめるのは,弱い私にとってはとても過酷な作業だ。
嫌なところばかりを見てしまう自分に,押しつぶされそうになる。
でも、とても大事なことだから、この曲は、特別。
けど、今回のスカートの曲たちは、
あたしのこの面倒くさい性格をただ跳ね返すのではなくて、
受け止めた上で、まあ、それでも、生きてるしねえ?って言ってくれる。
全然ダメだし、立ち止ってばっかだし、迷ってばっかりだけど、
それでも、あたしという人間を、ちゃんと人間として見てくれてる人、
周りにいっぱいいるでしょ?
って、肩をトントン、って叩いてくれてる感じするの。
で、それを素直に、ああ、そうだよなあ、って思わせてくれる。
自分だけで手一杯でも、それでも、周りにはちゃっと居てくれてるじゃん?って。
ちぇ。
スネオさん、やっぱすげえや。


ちなみに「kagefumi」をこのブログのテーマソングにしたい(苦笑)


スネさんの曲は,
人に歌われるために生まれてきてるように思います。
聞くことも楽しいけど、歌うことがとても楽しい曲ばかりだから。
是非,自分で歌ってみて欲しいんです。
なんて言えばいいのかな。
歌い心地がすごくいいんです。
口から流れ出るメロディーのなんと心地よくて美しいことか。


それにしても、完全にフィルターが無くなりましたね。
「カナシミ」までの楽曲は、
何故か、スネさんの声に、
こう・・・・薄い膜が一枚張っているような感覚がずっとあったので、
ライブで聞くと、聞こえ方が全然違って、
生で聞いてびっくりすることが多かったのですが。
今回のアルバムは、生のスネオさんの熱が、直接感じられる。
本人との誤差がまったくない。ような気がする。
ふふふ。ライブすげえ楽しみ。


インタビュー記事読むのはしばらくおあずけ。
このアルバムが自分の中でどう響いていくのか,
もうちょっと落ち着くまで。
すごーく読みたいけど・・・。


こんなに大切に思えるアルバム,過去にないです。

スカート (初回限定盤)(DVD付)

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