bonobos「あ、うん 全国そんな感じつあー2006」野音

harikona2006-07-17

2006.7.17
日比谷野外大音楽堂


前日、芸能の神様、新宿は花園神社で、
晴れますように、とお願いはしてみたのですが・・・。


空がとても似合うバンドなので、
できれば青空の下で(あと夕日の中で)
聞きたかったところなのですが、
雨の野音となりました。
最初から最後まで、結構な雨脚で。
一応カッパ着ていきましたが、
踊ってると邪魔(苦笑)だし、
音が微妙に遮られてなんとも嫌な感じだったものだから、
結局着てるんだかなんなんだかって感じでいたので、
びしょびしょになっちゃいました(笑)
もう、雨なんか、どうでもいい感じ。
こういう天気になると、お客の大半がそういう気分になるらしく(笑)
なんか妙なテンションだったなあ。
東京のお客さんって、どのバンド見ても、
なんかナナメに構えてるイメージがあったんだけど、
(特に座席指定な時は)
今日はみな、思いっきり楽しんでるみたいだったな。
・・・天気の所為だけじゃないだろうけどね。


それにしても。
「屋外で聞くbonobos」がこんなにいいとは思いませんでした。
や,まあ,絶対いいだろうな,とは思ってたんだけど,
ここまでグっとくるとは。
風に乗って流れてくるギターとコーラス。
パタパタという雨音と相まって,地面の上をハネるリズム隊。
夜の闇に響くなっちゃん
高らかに鳴るホーン隊。
あたしの呼吸と、揺れる体。
まわりの皆の声と歓声と、大きく上がる手。
蝉の声、葉擦れの音。雨と風の匂い。
そして。
空に吸い込まれていく蔡くんの声。
全部が一体となってるような、不思議な感覚。
天気はまったく関係なく(そりゃあ,晴れるに越したことはないけど)
こんなに,空が見えるところで聞くのが気持ちいいとは・・・。
やっぱりねえ,蔡くんの声ですわ。
彼の声は,天に昇っていく声なんだよ。
皆の思いをスーッと一緒に連れて行ってくれる。
どんどん,際限なくどこまでも昇っていける声。
ちょっと大貫妙子さんを思い出しました。
大貫さんは天から降り注ぐような声をなさってますが。
またねえ,辻くんのさらにハイトーンヴォイスのコーラスが・・・(泣)
この二人の声の絡み方,最高です。



またねえ、照明も美しくって。
夜の闇を貫いてまっすぐに伸びてったり,
雨に反射してたり。
すーごいキレイだったなあ。



なんにせよ,貴重な体験だったなあ・・・。
あ,入り口でセカイイチの慧くんと遭遇。
蛇の目さしてたんで,すげー目立ってた(苦笑)
これがまた似合うし。


<セットリスト>
1 衛星
2 LOVERS ROCK
3 運命の人
MC
(bonobosスペシャルホーンズ参加 4〜7)
4 on and on           
5 あたらしいひ    
6 あ、             
7 Sunshine In The New Life      
MC
8 あまい夕暮れ
9 よあけまえ   
10 Floating
MC
11 Beautiful
12 この星につっぷしながら
13 愛してるぜ
14 光のブルース(フルート)
15 THANK YOU FOR THE MUSIC
EN
(再びホーン隊参加 16,17)
16 Standing there(新曲)
17 今夜はGroove me         
18 あの言葉、あの光
EN
19 Mighty Shine, Mighty Rhythm 


今日に関しては,というか,
野音という場で行われるライブに関しては,
どの曲がどうで,という感想が出てこない。
もう全部の曲でひとつの作品,という感覚なので。
これまた不思議なんですけど。
でも,覚えてる限りのこと,その場で思ったこと,書いてみます。


いつものSE。
大きな歓声と拍手。
メンバーみんな笑顔で。
辻くんのドラムセット,とまっつの城が一段高くなってました。
まっつが高らかに両手を突き上げながら入場してた。
蔡「こんばんは!ようこそ!bonobosです!」


凡ちゃんの気合いの声がいつもよりでかい気がした「衛星」
お?蔡くん,ちょっと緊張してる?
高音出てないような・・・。
でも、遊びはいっぱい入ってるから、ひょっとして若干お疲れか??
気持ちよさそうやし。
「LOVERS ROCK」曲順変えてきたなあ。
蔡くんと凡ちゃんの声が連なって空に昇っていく、この高鳴り。
へへ。これが聞きたかったんだー。
この空の下でさ。
二人の声が空に溶けていく、この感じ。
コジくん、やわかくてあったかーい。
急に温度ふっと上がったような感覚がした「運命の人」
HAKASE-SUNの鍵盤がドラマテイックでステキ!
凡ちゃんがまたしても叫びまくり(笑)
リムショット、小気味良くて気持ちい〜!!
メンバー紹介のあと,bonobosスペシャルホーンズ入場!
メリハリが利きまくりで、グルーヴ感が増していた「on and on」
凡ちゃんとなっちゃんが、益々ステキ。
サックス武嶋さんがサイコー!!
この辺りから日が暮れ始める「あたらしいひ」
なっちゃん・・・。あーたまらん。
外で聞くと,横の空間さらに広がってゆく感覚が。
どっちがいいとも、比べられないし、どっちもいいけど。
「あ、」
ホーンの浮遊感が気持ちよかった〜。
コジくんのやわかいギターと相まって、超絶に気持ちええ。
凡ちゃんの超高音コーラスと。
・・・・蔡くん。
一曲一曲、終わるごとに「ありがとう」って言ってたなあ。
ペット川崎さんの泣きのソロから
「Sunshine In The New Life」
この辺りはもう、真っ暗で。
照明が妖しいくらいに美しくって。野音ならでは。
腰がうずくっす。なっちゃーん☆
野音は、これが一番印象的だったかも。
夜の闇と、曲のうねり方が、完璧にハマってた。


MC
蔡「雨の中よく来てくれました!!
一生懸命やるんで・・・よろしく!!」


少ない言葉の中に,気合いが感じられる。
蔡くん。かっこいいっす。


こっからはホーンナシ。
「あまい夕暮れ」
あったかい日差しに包まれたみたい。
雨降ってるの忘れそうだった・・・。
この曲、蔡くんが、すごーくやさしいので、
思わずうっとりしてしまいます。
♪へたな嘘も〜♪の「そも」のとこの発音がむっちゃ好き。
そういや、ビールを買いに走る人がひっきりなしだったな(苦笑)
そんだけ気持ちよかったと見える。
まあ、あたしも、始まる前に飲んでましたけどね。・・・2本ほど・・・。
野音でボノですよ?それだけでフェス気分。
「よあけまえ」〜「Floating」
純度がどんどん高くなる、蔡くんの声。
コジくんのソロが切なくて・・・。
凡ちゃんの顔がキリリと引き締まる。
Floatingの後半、
こう・・・。回り具合が、地球ごと、な感じ。
照明も絶妙で。
ここ2曲。
完全に、世界が違って見えた。
なんていうのかな。
もうね、さいっこう。(苦笑)
言葉足りんくてごめん。


MC
音が途切れると、パタパタと雨音が響く。
蔡「今回のツアー、14箇所回って・・・いつまで続くんかな、思うてたんやけど、
今日で最後です!ホンマにどうもありがとう!!
疲れも吹っ飛びました。
・・・だって、みんなの笑顔が見れたから!(笑)」←若干わざとらしい(笑)
凡「だって、みんなの笑顔が見れたから!!」
蔡「雨なんか降ってないよな!!
なんか濡れてるように見えるんは、汗や!汗!(笑)
・・・日比谷初めてなんですけど・・・いいね。」
な「いいね!!」
蔡「・・・松井くん、目が欝血してるけど、大丈夫か?(笑)」
松「欝血してます?」
蔡「なんか、飲みすぎた上にちょっと怒ってるおっちゃんみたいやで」
松「・・・そんなこと言われて、どう返していいものやら・・・」
蔡「・・・雨なんか降ってないよな?・・・ドピーカンや(笑)
・・・本当にありがとうございます。
・・・昨日スターバックスでコーヒー飲んでたら、隣に女子高生の二人組がおって、
そのうちひとりが金髪で・・・多分交換留学生かなんかやと思うんですけど、
日本語でしゃべっとって、何しゃべっとんのかな思うたら、
「ケビンとかどう?」とか「ダグラスとかかっこええよね?」とか言うてて、
で、「超こわ〜いい!!」って金髪の女の子が言うてて(笑)
これはすごいとこに遭遇したな!思うて、また聞き耳立てとったら、
こんどブランドもんのバックの話とかしだして、
金髪の女の子が「ヴィトン超ほしい〜〜!」って言うてて。
その時、ホントにテレコを持ってなかったことを後悔しました(笑)
もし、持っとったら、今日の客入れのSEで使うてたところやったんですけど(笑)
・・・曲いこか(笑)」


時折シャボン玉が飛んでまして。
照明に反射して,綺麗で。
雨なんで,割れるの早いですけど(泣)
「Beautiful」
ディレイ気味のコジくんが空に溶けてく。
夜の闇の中で、音が粒になってキラキラ降ってるみたいだった。
「この星につっぷしながら」
再び気合が入る辻くん。蔡くんもすっごい声出してたなあ。
この曲って、集中力すごいいるだろうなあ・・・。
しっかし辻くん、よく出ますね、声・・・。
蔡くんの1オクターブ上ですよ。コーラス・・・。
コーラスつけてるなっちゃんがかーーーわいい☆
ベースは超かっこいいけど(何回目?・笑)
蔡「みんな愛し合ってるか〜〜??!
愛し合え〜〜!!「愛してるぜ」!!泉カモン!!」
実は初めて聞いた「愛してるぜ」
ごめん、シングル買います・・・。
まっつがジャンベを抱えて前に出ます!!きゃあ!
会場皆の手拍子とセッション!!たのしい!!
HAKASE-SUNオルガンすげいステキ!
なんか世界がピンク色に染まっていくみたいだった。
蔡「正しくなくても歌え〜〜!「光のブルース」!」
フルート・武嶋さん参加!
自分、席、結構後ろだったので、客席がほぼ見渡せる位置にいたのですが、
客席全部が左右に揺れてたのが壮観でしたねえ。
サビはもれなく手が上がってたし。
「THANK YOU FOR THE MUSIC」
ははは。もう、涙なんだか雨なんだかって感じですわい(笑)
蔡くんハンドマイク。
ここも全員で手拍子!!
意識が音に乗って、ぶわあ〜っ!って空に広がっていく。
さらに本当にみなで大合唱になって。
こうなるべくして生まれた歌なんだなあ、と。
コジロオくんに感謝。
素晴らしかったです。


EN
あっちでもこっちでも、
「ヤバイ!楽しい!」という声と、はしゃぐ声が飛び交ってて。
みーーんな、巻き込まれちゃってます。うふふ。
蔡「ありがとう!!
じゃあ、もうちょっとだけ。
ボノボの新しい曲を、ボノボスペシャルホーンズと」
出だしがホーンから始った「Standing there(新曲)」
ちょっとね、パズーの朝の曲を思い出しました(苦笑)
既にコーラス歌えてる自分にびっくり。
蔡「踊る準備は出来てるか?騒ぐ準備は出来てるか〜〜?
Grooveしたいか〜?Grooveさせたいか〜??「今夜はGroove me」!」
ホーンが入るとまた全然違う感じになりますねえ。
なんちゅうか、ちょっとジャズっぽく聞こえるっちゅうかね。
不思議。
♪お〜ど〜れ〜〜!♪のとこ、めっちゃ引っ張ってました、蔡くん。声の限りに。
いいように踊り狂ってました。ほほ。         
蔡くんの弾き語りから。「あの言葉、あの光」
淡い光がやわらかく照らすような、穏やかな声。
もうなんかね、音が神々しい。
何度もありがとうって言ってたな、蔡くん。
こちらこそ、ありがとう。


EN
おお、拍手鳴り止みません。いい!いいねえ!
全員で手をつないで再登場!!
やだー、かわいいぞー(笑)
揃ってお辞儀。
蔡「ありがとう!!じゃあもう一曲だけ!
「Mighty Shine, Mighty Rhythm」!」
蔡くん再びハンドマイク!!
なんかコジロオくんが床転がって弾いてたんだよなー(笑)
恒例まっつの生声コーラス。本日は辻くんと二人で。
二人とも声デカっ!!(笑)
顔見合わせて「せーのっ!」ってやってたのがむっちゃかわえかった。
負けじと大合唱のお客!!
やーん、楽しすぎてパタパタしちゃう(笑)
蔡「雨ん中ホンマにありがとう!ボノボでしたあ!!」
な「みんな風邪ひかんといてなあ!
明日からお仕事頑張ってください〜!」
おお!なっちゃん!ありがとおお(泣)
うんうん、頑張るよう!
そしてみなで万歳!(笑)
コジロオくんが客席にダイブしようとしたんだけど、
遠すぎるから無理やなーって感じであきらめたら、
蔡くんとまっつがコジくんを両方から持ち上げて、投げ込もうとしてました(笑)
最後に被ってる帽子やらピックやらステイックやら客席に投げ込んで。


いやあ、めいっぱい楽しかった!
野音とボノはものすごく相性がいいね。
またここで聞きたいです。
いろんな天気で。
晴れてたり、暑かったり、寒かったり、星空だったり、
きっとどんな表情してる野音でも、
ボノの音は似合うと思うから。
・・・ああ、なんか今書いてて、急にわかったんだけど。
野外とか空が何故ボノに似合うのか。
蔡くんもコジくんも、辻くんも、
直接的に歌ってることは、
すごくちいさな日常のちょっとしたこと、なんだけど、
それは絶対にでっかい世界に繋がってるんだよね。
大きな大きな流れの中に、この一瞬が含まれてる。
そういう意識がちゃんと鳴ってるから、
閉じた空間でも、もちろん響くんだけど、
開いた空間だと、より広がって響く、というかね。
あたしがフラットで居られるときの思考に近いんだ。
だからこんなに惹かれるんだなあ。


音ももちろんなんだけど、
バンド全体の雰囲気がね、すごくいいので。
ゆったりした開放感のある人たちだから、外がとても似合う。
いい付き合いをしたいなあ、このバンドとは。
末永く、ね。