フジファブリック 日比谷野外音楽堂

harikona2006-05-03

2006.5.3


開場2時間前に行って、外でリハの音聞いてました。野音なので。
ドラムの音、でかいなー、と思って、それだけでその場を離れました。
いい天気で。風も気持ち良くて。
新緑が目に眩しくて。
絶好の野音日和。


<セットリスト>
1 桜の季節
2 虹
3 モノノケハカランダ
4 地平線を越えて
5 消えるな太陽
6 サボテンレコード
7 新曲1(夢チカでやった曲)
8 茜色の夕日
9 新曲2(モノノケツアーの最終日で披露した曲、だそうです・友人情報)
10 環状七号線
11 打ち上げ花火
12 追ってけ追ってけ
13 陽炎
14 ダンス2000
15 TAIFU
16 銀河

EN
17 赤黄色の金木犀
18 線香花火


覚悟はしていたのですが。
ここまで違いが出るものなのか、と、
あまりのことに愕然としてしまって。
一曲目に演奏された「桜の季節」
実は撮影も入ってた、ということと、
ものすごい久しぶりのライブだということ、
編制が変わって初めて、ということを差し引いても、
「あの」匂いがしない。
これは衝撃だった。


バンドという集合体は本当に奇跡的なバランスで成り立っているのだ、
ということを、身をもって体験させられた時間だったと思う。
うまいとか、早いとか、強いとか、
当然プロとして最低限必要なラインはあると承知ですが、
そんなものは、本当に関係ないことで。
このメンバーでないと鳴らない音、というのが確実にあって。
それをなぞれとは言いません。
各々の個性が影響しあって、おもしれぇもんが鳴らされるのだから、
まったく同じにする必要は全然無いし、
むしろそれ以上の発見があるようなら、ある意味納得もいく。
ただ足立のマネをされても、正直カチンとくるだけだし。
無理ありまくりだしね。
でもね、あたしの耳には、
フジがサポートドラマーを取り込んでいるのではなくて、
サポートドラマーの持ち札に、フジがあわせちゃってる感じがすごいして。
確かに今までのフジには全然有り得なかったようなパターンがたくさんあって、
面白がっている雰囲気はすごくわかるんだけど。
ただ、それはフジファブリックというバンドにとって、
必要なものなのだろうか?


以前の匂いがしないことを置いておくとしても(大問題ですが)
今鳴っている音にそれ以上の驚きが聞こえてこない。
それを聞かされるこちらは、面白くない。


言います。もう言わせてもらいますけれども。
不快だと思われる方、たくさんいると思いますが。
フジ大好きで、聞きまくってる人間として言わせていただくと、
今のフジ、全然面白くない。
新曲が2曲演奏されました。
そうかあ、って思っただけでした。
地平線を初めて聞いたときのような衝撃はまったくなくて。
志村くん、メンバー3人が、これで面白いと思っているのなら、
今後のフジには、あたしは付いていけないかもしれない。
面白くないもの。
ただのかっこいいロックにしか聞こえなかった。
んなものは、どこにでもある。
かっこいいフジファブリック、より、
フジファブリックのかっこいい音を聞きたい。


席が決まっている、とか、場所的に遠い、とかいう物理的なことではなく、
とてつもなく遠く、厚い壁みたいなもんがあるような感じがして。
それが曲が進んでも一向に解消されず。
ついていこうと、加藤さんを必死に追うんだけど、
どうも、辛そうで。
失礼を承知で書かせていただきますが、
正直、ドラムが鳴ってないところ、
同じ拍で打ってるところだけを、体が拾っていたのは事実で。


・・・。
ああ、もしかすると、融合過程の途中なのかなあ。
フジのロックと、所謂かっこいいロックとを、
混ぜ合わせて、結晶化する錬金術の「式」を作っている最中、なのかも。
どうしたいんだろう?と思うようなところが多々あったのも事実。
足立が抜けて2ヶ月。そして、この2時間。
これだけで判断するのはまだ、早い・・・かな。
できれば、そう思いたい。


えらい様変わりしていた曲(地平線、打ち上げ花火、消えるな太陽、環状七号線等)
と、ほぼ以前のままの曲(TAIFU、ダンス2000、追ってけ、線香花火、金木犀等)
との違いがあまりに露骨で。
余地がある曲とない曲との線引きも実際感覚違うもんなあ。
それもなかなかショックだった。
後者はね、まあ、分かるんだよね。
曲として、足すことも減らすことも、もうそれ以上何も欲してない曲だし。
ただ前者がね。
せめて打ち上げ花火と地平線だけは、方向を変えて欲しくなかった。
曲の持ってる湿り気や、粘質的なものが、払拭されてしまって、
何を見せたいのかが、まったくわからなくなってしまっていて。
メロを聞かせたいのか、アレンジを聞かせたいのか。
それとも、匂いを感じさせたいのか。
伝えたいことが、ぼやけてしまっている。
どちらにしても、足立がいた時でも、あたしの中でOKが出てない「銀河」は、
今日の野音でも、やっぱりあかんかった。
それがすべてだと。


ツアー、ものすごい不安になってきました(泣)
メンバーが面白がってるものを、
面白いと思えなくなるのが、一番キツイ。
ツアー始まるまで、もっと擦り合わせが出来てるといいのだけども。
ああ。
しばらくフジの音源は聞けません。


DVD。買うけど、見ないと思う。
あの時期はそうだったよね、で済ませられることを祈る。
加藤さん、頼む、もっと踏ん張ってくれ。