ZAZEN BOYS「TOUR MATSURI SESSION」弘前

harikona2006-04-29

06.4.29
弘前マグネット


写真は弘前公園から見た岩木山
非常に美しかったです。
裾野の広がり具合と、頂きの雪が。さすが津軽富士。


客入れ時のBGMはメンバー作製でしょうか?
多分そうだと思うのですが。
だって、拍がオカシイ(苦笑)


ナンバガおよびZAZENを本気出して聞き始めたのは,
恥ずかしながらつい最近。
くるりに手を出せずにいたのとほぼ同じ理由で,
勝手に難しいもんだと思いこんでいて。
こわごわながらも手を出せるようになったのは,
やはりある程度,年齢がいったからなんかな。
ある種攻撃的なロックに対する耐性が身に付いた,というか。
目と耳が開けて来たんだと思う。やっと。
音楽を構えて聞く必要なんてまったくないんだとわかったのです。今更ながら。
大分遅いですね。
昔の方が頑なだったからなー・・・。いろんなことに。
突破口は「HIMITSU GIRL`S TOP SECRET」でした。
あの美しいPVと,
まったく理解不能な拍でやられた(笑)
やられた自分が不思議だったが,妙に納得した。
やや,布石はいっぱいあったんだと思いますがね。
だって今回ライブ行ってびっくりしたもの。
持ってないCDの歌,歌えてる,自分。
鳴らされなければならない意識を持った歌は,
無意識にまで響くものなのだ。
そして,残り続ける。身を持って実感。


さて。
フェス映像だの,PVだので何気に断片的な形で
曲情報は入っておったが,
きちんと音源として向き合ったのは,先日リリースになった
「ZAZEN BOYS Ⅲ」が最初・・・ってどうなの?(苦笑)
まず思ったのは,なんかわからんがすげーー!!
そして次に思ったのは,ライブでどうやってノるんだろう?ということ。
この独特な「ZAZENの呼吸」にどこまで自分の呼吸を合わせられるか。
会場で棒立ちになったらやだなー,なんて。
そして,意志と言葉に打ちのめされるんではないか,
という一抹の不安も。
「自問自答」を聞いて,涙が止まらなくなった経験ありなもので。
それに、中途半端な気持ちで行ってたら、
完全に見透かされる、とも思ったし。
開場前にハコの下見に行ったら,
なんと向井くんとニアミス!(汗)というハプニングもあり,
かなり構えて会場入りしました。
こんなに緊張感の募るライブもあんまないってくらい。


始まりは日向氏のソロから。
すでにOiコールが始ってます。
向井氏の黒いシャツの背中には、見事な桜が咲いておりました。


<セットリスト>
CRAZY DAYS CRAYZY FEELING
SI・GE・KI
USODARAKE
安眠棒
HIMITSUGIRL`S TOP SECRET
WHISKY&UNUBORE
Sugar Man
開戦前夜
Water Front
BRAIN CONSTRUCTION
RIFF MAN
This is NORANEKO
TANUKI
MABOROSHI IN MY BLOOD
IKASAMA LOVE
Don`t Beat
COLD BEAT
Friday Night
半透明少女関係

EN
KIMOCHI



開演前のそんなあたしのちっさな壁なんざ,
音が鳴った瞬間に木っ端みじんに砕け散りました。
うおおお!!かっけーー!!
なんじゃ!?この人等の鳴らす音は??
耳に突き刺さるギター。
脳を揺さぶる鍵盤。
心にねじ込んでくる向井くんの声。
そして,体を鷲掴みにして離してくれないリズム隊。
何もかもが予想を遙かに超えて,
そりゃあもうあっさり持って行かれてしまった。
気がつけば一緒になって「笑っちゃうくらいにどいつも同じ!」
と叫んでるし。
完全になんかが開いた。既にこの時点で。
心か、意識か、はたまた無意識か。
とにかく、あたしん中でなんかがトンだ。
自分対音。それ以外、何もねえ。


多分に弘前Cityオーディエンスのナイスレスポンスも影響して、
初っ端からガン上がり。
さすが祭りの血、祭りの地。
引っ張ってる長渕シンパばりの向井シンパのお兄様達に、ある意味感謝。


日常生活において,そんなに鬱屈したような意識もなかったんだけど,
「USODARAKE」が嫌に気持ちよかったのは,
やはり何かしら押さえ込んでいる自分があるんかなあ。


この曲激かっこいいっすね、「安眠棒」
狂ったように首振ってたわ(笑)


「HIMITSUGIRL`S TOP SECRET」
この曲やっぱすげえわ。
暴きたい衝動と、
隠しとおす決意を秘めた女の情念のせめぎ合いが、
なんとも言えない淫靡な匂いとともに、
ものすごい緊張感の中で互いに爆発してる。
演者と受け手の関係みたいだ。
そこには既に、隠された真実などどうでも良く。
その駆け引きそのものが、熱を発している。
ものすごい曲ですわ。
これ聞けただけで来た甲斐あったようなもんです。
音源よか、数百倍破壊力あり。


念願の「ワンカップ!」を叫べたのが感動。「WHISKY&UNUBORE」
向井氏のこぶし回し、最強。
吉兼氏のHENTAIギターがゾワゾワ感倍増。


「Sugar Man」
それにしても,本当にここのリズム隊お二人,恐るべし。
自分を合わせる必要なんてまったくなかったもの。
彼らに任せてしまえば,気持ちいいとこまで連れてってくれるから。
「ZAZENの呼吸」はとても不思議だ。
激しく,荒々しく、なにもかもをなぎ倒しそうに猛り狂っているのに
どこか心地良い。
しかもきっと,100人が100人,全員違うツボで反応してる。
でも、ZAZENが鳴らす音に向かって、皆が同じうねりとなっている。
それだけものすごく複雑で,ものすごく単純なことを鳴らしてるんだろうな。
日本人にしか出せない、この血があれば共有できるグルーヴ。
まさしくMATSURI SESSION。
こんなにスキのない、油断の一つも無い、というか出来ない、
メンバー間において、ものすごい張り詰めた演奏を繰り広げているにも関わらず、
我々オーデイエンスの反応と熱と呼吸をどんどん吸い込んで、
さらにさらに大きなうねりへと昇華していく様は、
4人、ではなく、恐ろしいほど一つの音楽そのものと化しているようで、
まさしく取り付かれている、という表現しか当てはまらないような、
とてつもない磁場を生んでいた。
それでも、
その磁場に飲まれるのではなく、共に作っているような感覚でいることが出来る。
こんなに半端なくすげえことが目の前で繰り広げられてるのに、
居る、ということをこんなに受け止めてもらえてる感覚になったのも、初めてかも。
こちらが集中して求めれば求めるほど、どんどん研ぎ澄まされていくのが、
如実に感じられて、ますますアガッってしまった。


そう、結局、ここにいる全員、HENTAIっすよ!(笑)


開戦前夜〜Water Frontのひなっちが激エロで参りました。
腰から砕けるかと思った(汗)
完全にくどき入ってましたね。
ヤバ in the night。町田のヤンキー(笑)
テナーん時と全然違うオーラで。
当然ですが。
なんかこー、すごい色気が。
なんて言ったらいいのかなあ。
そう、野獣ですよ、野獣。
美しさとか儚さと正反対の、
本能剥き出しの生命力が生む瞬発力だけで弾いてる感覚。
でも,楽しんでる姿勢はまったく変わらない。
乗せ上手だしねぇ。
にしても、ここのソロ&セッションはメンバー全員、鬼気迫るものがございました。


向井氏のなんとも言われない間のMC。
弘前初上陸,青森県内2DAYSも初と,初づくしだった模様。
ねぶたとねぷたが違うように,
青森(市)と弘前の祭りのノリも違うようです。
その違いを是非、見せていただきたいですなあ、と煽る。
各地で相当数のメンラーを食らっている向井氏。
弘前市内にとてもおかしげなラーメン屋があるとか。
食らった感想曰く「いかれたメンラー」であるそうで。
かなりラーメンからかけ離れた新ジャンルのラーメンであるらしく。
旅の思い出になったとか(苦笑)
ただし、某ベーシストは大変うまそうに食していたそうです(笑)
ZAZENの核となるリズムは青森に由来すると言われているので,
その血を持っている、本場の皆のグルーヴが見たい!と、
ねぷたとねぶたの両方を取り入れて行きたい!とさらに煽るあおる。


「RIFF MAN」
こっから後半はただ叫んで、踊り狂ってました。
記憶が・・・(苦笑)
ただもう、曲が始るたびに、ゾクゾクして笑いが止まらなくなる。
この超変則のリズムが、実はエライまっとうに血に響く。
なんの迷いも違和感も無く、体を跳ねさせる。
沁み込むほど聞き込んでいる訳でもないのに(失礼!)
全身の血が沸くように熱い。
にしても、ZAZENを感じていると、
自分の中の男性ホルモンがものすごい早さで活性化されるのを感じますね。
現場にいるとどうしても「向井!!」と呼び捨てにしたくなる。
それは、年下だからという理由では絶対的に無く。
なんかこー、年上とか、女の立場から見るんではなくてね、
「同士」の中でも「指導者」的立場に見えるからなんかなー。
攻殻・Ⅱでいうところのクゼですな(笑)天才とアホの境目にいる人。
わ、やべー、右っぽい(苦笑)
なんかねー、こう、攻撃衝動に火が付くんですわ。
戦ってかな!みたいなね。
キャー☆じゃなくて、うおーー!!って感じっす。コブシも振り上げちまうわい。
前述メンラー話を引きづってか、
「MABOROSHI IN MY BLOOD」のソロパートにて。
日向氏が、ベース弾かずに「ラーメンうまかった!!」と叫んでおいでで(笑)
いったいどんなラーメンなんだか・・・。
「Don`t Beat」
ヒロサキダンサーズはメガネっ子とエスニックな洋服を着た(通称インド・笑)二人。
非常にかわいらしくてよろしい。
こっから後3曲は、マジ、傍からみたら危ない人でしたわな(苦笑)
爆笑しながら踊り狂ってんだもん(笑)自分。
「COLD BEAT」からジャムセッションになだれ込む辺りは、激クールで。
悲鳴みたいな歓声しか出ねえっつうの。
にしても「Friday Night」がこんなにアガる曲だとは思いもしませんでした。
これはひとえに吉兼氏のギターのなせる業っすね。
言わずもがな、「半透明」。壊れますわい(苦笑)
もーこの異常にアガるリフ、誰が思いついたんすか??って怒りたくなるくらい、理性木端微塵。
弘前ねぷたの掛け声「ヤーヤドォ!」と
青森ねぶたの掛け声「ラッセーラッセーラッセーラー!」がフューチャーされまくってました。
素敵すぎ。本場で参加しちまったい。


アンコール。
拍手だけではなく掛け声「ヤーヤドォ!」が響き渡る会場(笑)
素敵。弘前


「Don`t Beat」でダンサーを務めた通称インドが再びステージに。
おお、向井氏、お気に召されたか?(笑)
かわいかったもんなー、彼女。
手を握って「KIMOCHI」を熱唱。
後で友人と話したのだが、向井氏になら「貴様」と言われても落ちるな。と納得(苦笑)
その辺の男子なら、張っ倒してますがね。
・・・まあ、絶対言われませんけど。
それはさておき、
とにかくこの曲、ヒナッチがヤバくて。もーメロメロ(死語)っした。
手を握ったまま、インドをお持ち帰りされました。向井氏(苦笑)
ま、向井氏なら、あり。全然あり。


狂乱(俺が)のMATSURI SESSION初体験。
やはりすごい、向井秀徳
とんでもねえ、ZAZEN BOYS。
耳が開けてよかったわー。
叫んで、歌って、跳ねて、こぶし突き上げて。
久々に全開でぶっ飛ばしました。
気持ちよかったー。
なんかこー、闘争本能を呼び起こされた2時間強でございました。
もっと気合入れて聞かな。