セカイランクツアー〜ぼくらの27日間演奏〜

harikona2005-11-06

2005.11.6@弘前マグネット


バンドという共同体でいるのに、
ランク小高くんの抱えている孤独は根が深いように思います。
違うか。だからバンド組んでるのか。


市内を流れる川に鯉が・・・。
思わず激写。


毎回出演順番をじゃんけんで決めているそうです。
ただし、セカイイチメンバーがあまりにじゃんけんが弱いため
(っつうかやる気がないらしい・苦笑)
この日までの3公演、すべてランクがトリ。
で、あまりに続くので、今度はUNOで決めることにしたそう
(してやった・小高発言)で。
実はランクの皆、UNO弱いらしく。
仙台の皆さん、トリはどっちでした?(笑)


両バンドとも、本当に音楽に対して真摯に向き合っていて、
届けたい想いと願いが強くて。
人と人、自分と他人、真っ直ぐ見つめて。
背筋を正したくなった。
いいライブでした。


セカイイチ
アルバム聞いてて思ったことは、この人嘘つけねえ人なんだろうなと。
ほんとに、そういう人だった。慧くん。
ちっさい体から、情熱があふれ出てきてるみたい。
出てきただけで、
温度一度くらいあがってんじゃないか?ってくらい(苦笑)

<セットリスト>
1 聞いてますか?お月さま
2 夕景
MC
3 ?
MC
4 虹
5 ミソラ
6 ふりだしの歌
MC
7 忘れてたこと
MC
8 石コロブ


「聞いてますか?お月さま」の気持いいスウィングしたリズムから。
そうか、セカイイチは少し横に揺れてるんだ。
最近のバンドにはあんまりいないテンポ感。
すげえ、これは気持いいですよ。
うはー、慧くん、すっげえいい声!
太くて地に足のついた歌声。
バンドのテンポ感と慧くんの声が相まって、
なんかすごい安心感がある。不思議。 
「夕景」の出だしのギター、すごいすき。
透明なのにオレンジ色がかってる匂いがする。
サビ絶唱!慧くん。体全部で歌ってるみたいです。
慧くん、ちょびっとスネオさんの匂いがする。
とどまってたい、先へ進みたい。
何かを見つけたい、何もいらない。
何も無い、全部が宝物。
相反するキモチが同居している歌。
まあ、スネオさんより直球、しかも剛速球ですけど(苦笑)
弘前の皆さんこんばんわあ!今日は最高の
ダンスパーテイーに仕上げて行こうと思ってるんで、踊り狂ってください!」
と言って始まった、ジャズと言おうか、
ロカビリーっぽい刻みの曲。
ほほう。これは面白いじゃないですか。
リズム隊が小気味のいいリズムをはじき出す。
ドラムの響くんもずいぶんちっさいのですが、
なかなか、切れ味のいい音です。

ベースの健くんとの軽く噛み合ってない、
地方のうまいものMC(笑)をはさみつつ、
聞いてくれた人の心に何かを残したい、
一緒に何かを生み出していきたい、と始まった「虹」。
蔑み、憎しみ合ってしまう人間でも、
虹のように愛らしい。
・・・すごいね、慧くん。
そう言い切れる君はとてもあたたかい。
鼓動のようなリズムが、ひどく穏やかで。
その穏やかさを引き続いて「ミソラ」へ。
この曲大好きなんだよー。
音源では、クラムボン郁子ちゃんがデュエットしていますが、
ライブではベース健くんが。これがまたキレイなファルセットで。
無くして、見つけて、空になって、また詰め込んで。
青い青い空に白い雲がゆったり流れてゆくように、また明日も続いてゆく。
いい歌だあ・・・。ちょっと、涙が出た。
続く「ふりだしの歌」
出だしのパンチが効いてて、抜けがすごくいい。
届け、届け、と慧くんが力いっぱい叫ぶ。
「この今日のライブで決めたことがあります。今日来てくれた人達のために・・・、
というと、ちょっとおこがましいんですけど、一緒に歌おうかなあと。
なんか感じてもらえたらなあと。固いこと抜きで!「忘れてたこと」!」
知ってる人も、知らない人も、すぐに反応できる、
素敵なギターのフレーズで、一緒に合唱!!
わはは、弘前、みんな反応良くって素敵!!
健「また青森来るんで、来たときは皆さん、同じ顔ぶれでお会いしましょう!(笑)
あのー、おれら大阪で生まれて、東京に住んでて、まさか、青森に来れるなんて
思ってませんでした。ホントにシアワセなことだと、思います。ありがとうございました!」
「今年一年はこの曲と一緒に歩いてきた気がします。
今日も、明日も、自分のために、
誰かのために、歌を歌います。「石コロブ」」
慧くんの歌には、空がたくさん出てきますが、
今回のアルバムタイトルにもなった
「淡い赤ときれいな青」という表現がとても好きです。
彼が見えている景色が、まんま目の前に現れるようで。
「死ぬるまで生きよう」とマイク無しで叫ぶ。
心臓がドクドクした。 
ごろごろ、ごつごつ、真っ直ぐではないけれど、
猛スピードで転がっていくイビツな石のように、
慧くんの歌とともに走っていく演奏。
熱かった〜!
そして、あたたかかった。
「ありがとうございました!また来ます!!」
と、いい笑顔でメンバーが手を振ってくれました。


もっと青臭いイメージがあったセカイイチですが,
思いの外,がっしりした男らしい音で。
音源を聴く時の構え方が少し変わりました。
慧くんに見えている世界がどう変わっていくか,
見てみたいと思いました。


・・・。
ああ、よかったなあ・・・。
と浸っていたら、セットチェンジをしている人の中に、見知った顔が。
あれ?あれれ?関谷くん?
さらにドラムいじってるのって、祐湖ちゃん??
うわあ〜、アンカウだあ!!
最近出たシングル「HIGH WAY MY WAY」以外、
音源ちゃんと聞いたことはないけど、
雑誌では良くお目にかかる人たちですよ!!
こんな形で、生で初めて聞けるとは!!ラッキー!!


UNDER THE COUNTER
セカイイチ×ランクの対バンツアーだと思い込んでいたので、
この(個人的)サプライズはすっげーうれしかったー!
聞いてみたいなあ、とは思っていたので、
じっくり、聞かせていただきましたよ。贅沢に生で。
その、唯一聞いたことのある「HIGH WAY〜」もさることながら、
どの曲もしっかりした色が見える曲ばかりで。
祐湖ちゃん、すっげー楽しそうに叩いてて、こっちまで笑顔になっちまう。
爆音ギターで,めっちゃ勢いがある。
関谷くん,すごい目力。そして,熱い。
「賛美歌」は、キましたねえ・・・。
ベースの流れが印象的で。
最後にやった曲,すごいかっこよくって,
曲途中でカウントダウンするんだけど,
一瞬の無音の後の爆裂ギターがすごかったー!


うん,いいもん見たわあ。
聞きたい,と思いました。



ランクヘッド

こんなに、切実で、必死にでかい声で
「一人になるのは嫌だ!怖いんだ!」と叫ばざるを得ない程、
彼は自分を追い詰めなければいけないのだろう。
確かに怖いよ。ひとりじゃ、なんもできんもん。
でも・・・、本当のひとりって、きっと知ってる人、そんなに居ないと思う。
孤独だーとかいいつつ、どこかに必ず繋がりはあって。
でも、なんだろ、繋がっているのに、
分かり合えなかったときの孤立感、って、ものすごい恐怖だと思うのですよ。
それこそ、誰にもわかってもらえないのではないか、
という孤立感からくる孤独。そのことに対する恐怖。
なんだか、そんなことを思いました。今日のランク、小高くんを見てて。


<セットリスト>
1 月光少年
2 インディゴ
MC
3 ?
4 木漏れ日
5 君とコスモス
MC
6 プルケリマ
7 前進/僕/戦場へ
8 ハイライト
MC
10 僕らのうた
11 千川通りは夕風だった

EC プリズム

 
弘前〜〜!!」と小高くんの絶叫とともに,
「月光少年」の前奏,壮くんのギターがうなる。
ガツンときましたねー!
でかいでかい,音でかいよ!(笑)
なんかすげえ気合はいってんなあ!
もうなんか、問答無用にノせられてしまった。
龍くん、ますます筋肉ついたんじゃないでしょうか?(苦笑)
タイコびしびしきます!!
そのままのイキオイで、聞きたかった「インデイゴ」とつっ走る。
おお!なんかすごいまとまり感!
小高くんを核に、各々のイキオイもそのままで、
無駄がないというか。
熱さ、というより、鋭さのある勢いで。
悟くんのベースがすごい走ってます。ほほ、体が勝手にハネるぞー。
夜中から明け方にかけての、
深い蒼から淡い青に変わっていく様が、少しの後悔とともに、
曲の流れに沿って、目の前で、繰り広げられていく。
夜の匂いにおもわずくしゃみが出るって、
なんかすごくわかるなあ。
セカイランクツアーも残すところあと12本となってしまいました。
と軽くジャブをかまし(始まったばかりです・笑)
「よしたろう」というリンゴがあるので、
青森は、他人とは思えないとのことだったのだが、
地元の人、そのリンゴの存在を誰も知らない(苦笑)
まあ、そんなランクヘッドですが(苦笑)ひとつよろしく!と
気合一発、次の曲へ。
お?この曲知らない・・・。
ちょっと憂いのある曲です。ミドルテンポの。
淡々と刻まれるリズムと、メロデイアスなベースが印象的。
続く「木漏れ日」
この曲、ものすごくメロデイーがキレイなので、
それに、小高くんのあの切なげな声が乗ると、
胸がきゅうっとなるのです。
壮ちゃんのギターがうたに寄り添うように、
穏やかに、静かに流れる。
エンデイングのコーラス、とてもあたたかい。
切なさがこみ上げて、目の前の色が褪せていく。
「君とコスモス」
悟くんが一音一音、確かめるように大切に鳴らす。
木漏れ日、コスモス、ここ二曲続いた時点でかなりヤバくて、
相当我慢してたのですが。
この時点で思ってたことは、
自分にとって大事なもの、を見つめたときに、
どうしてこんなにも,孤独感が募るのだろう、ということ。
大事なものを守りきれないとき,
やはり一人なのだ,ということを痛感するから,なのかな。
この2曲はそういう曲。
ランクヘッドは去年も青森に来たのだけど、
その時に光ってた星と、今日皆が空を見上げたときに見える星のどれかは、
おんなじ星かもしれんくて、
また次に青森に来たときに見える星は、
今日生まれた星の光かもしれん。
そんな思いをつづった歌です。」
そして,「プルケリマ
メンバー皆が、この曲をとても大切にしていのるが、
演奏から伝わってくるようで。
大切なもの、守りたいもの。
この音を鳴らすこと、それを届けること。
そういってるみたいで。
「そして世界は明日へ」と絶叫気味に歌う小高くんの声に、
ぶわーっと光が広がっていくような煌めきで、
体中が満たされていくような感覚があって。
あとはもう涙が止まんなくて…。ボロボロでした(苦笑)
笑っちゃうくらい同調しちゃって、参りました。
なんでだろう?
そんなに、あたしの生活に近いうたでもないのだけれど。
夜空、星、月、たなびく雲。
それらを眺めることがとても好きで。
それがあたしの生活の一部だから、
そこに生活、というか、大切なものが垣間見えるような
歌詞だからなのかな。
なんとはなくしんみりした空気をドンっと払うかのように
「前進/僕/戦場へ」
ビートがとても力強い!
小高くんが噛み付かんばかりになんども叫ぶ!
おっしゃあ!ハネたろうやないけー!(笑)
そのままの勢いで「ハイライト」
悟くん、暴れまくってベース弾いてます(笑)
壮くんにぶつかりそうなぐらい、
ステージ狭しとハネまくる!!
一緒に客席の皆もハネまくる!!
で、さっきボロ泣いてたのが収まりかけたところで、
「俺らがCDを作って売ってってだけじゃなく、
こうやって、何時間もかけていろんなところに歌いに行くのは、
音楽の正しいあり方だと思っているからで、
音楽って、おれらだけが作ってるもんではなくて、
こうやってみんなに届けて、みんなのこころの中に届いて初めて、
音楽っていうものが生まれるわけで、
世の中には音楽っていう物体はどこにも存在していなくて。
今日生まれた音楽ってのは、この場におるみんなの心の中にしかなくて。
そういうことを考えたときに、
みんなで作り上げる曲を歌いたいなと思って作った歌です。
よかったらみんなも一緒に声を出してください。」
と「僕らのうた」を。
本当に皆が一つになるような感覚を味わってしまい。
合唱になって、演奏が止まって、
小高くんがマイク放して生声になった時点でアウト。
またしても涙がぽろぽろ。
勘違いでも、思い込みでも、幻想かもしれなくても、
今、この瞬間だけは、世界と繋がっていられる、と思えた。
歌ってえのは、すげ−な。
「ラストだあ!「千川通りは夕風だった」!」
小高くん、ダイブしそうなくらい客席に乗り出して、
しまいにゃあ、ギター客席に投げました!(笑)
おかげでさわっちゃった。
ギターのネックにブッチャーズふさ子ちゃんのサインが入ってました!!
そのギターって、ふさ子ちゃんにもらったの??
それとも書いてもらったの??
「今日はホントにどうもありがとう!
今日の皆の顔を思い出して、あと12本、
セカイイチと頑張って行こうと思います。
また来た時は、またぜひ遊びに来てください!
ありがとうございましたあ!」
笑顔笑顔でステージを降りるメンバー。


アンコールの拍手鳴り止まず。


再びメンバー登場!
軽く物販の話をしつつ。
出演順番決めのじゃんけんの話を。
そして、今日出演してくれたアンカウとスタッフの皆さんに大きな拍手を!と。
最後に「プリズム」
これすごかったわー。
本当に熱風がごおっ!と吹き付けるみたいな勢いで。
小高くん、ますます泣きそうな切な声になってるし(泣)
いい音、聞かせてもらいやした。
最後に龍くんが「俺らホントに幸せです!ありがとう!」
と言っていたのがとても、心に残りました。


以上、セカイランクツアー@弘前
弱ってる心には、大変響きまくる2バンドによる、
火花散るガチンコ勝負!でした。
この人ら、これからどんな音鳴らしていくんだろうな。
すごく、楽しみです。
本当に楽しくって、いろんなこと考えて、
あったかくなれたライブでした。