RSR05 4 フィッシュマンズ

harikona2005-08-29

【音に泳ぐサカナ達・ゆらめく波】
PM6:20
会場中がなんともいえないソワソワ感で満ちている。
どの曲をやるんだろう?誰が歌うんだろう??
そしてメンバーはどんな表情で現れるんだろう・・・。
・・・ああ、落ち着かないねえ!(苦笑)
なんて思ってるうちにメンバー登場!!
全員で手をつないでお辞儀のあと、きんちゃんが
フィッシュマンズ!!」
あ〜ごめん。もう泣けてきた・・。
あたしは佐藤さんがいなくなっちゃってから、フィッシュマンズを知った
遅ればせファンなので、ライブはもう見られないものだと思ってたもんなあ。
それが今、目の前に・・・。
なくしてしまった喪失感のようなものは始めから持っていないのに、
何故か、涙が出て仕方が無かったよ。
きんちゃんのニッコ二コの笑顔。

1曲目。
「Wether Report」の前奏が!!
曲が始まると同時にいい風が吹いてきて、
あんなに厚かった雨雲が少しづつ薄れて、空が見え隠れしだす。
そして。
きんちゃん「最初のゲストを紹介します!原田郁子!fromクラムボン!!」
大歓声の中、郁子ちゃんがフワフワと登場!
あちこちから「うお〜!やべえ!」という叫び声が(苦笑)
なんて気持ちいい空気なんだろう!
これが、これがフィッシュマンズの空気なんだね。
なんておおらかで、あたたかいんだろう!
皆好きなように揺れて、手を上げて。
郁子ちゃんの声が風に乗って空に舞い上がっていく。
最後は皆で大合唱!
いつまでもいつまでも続けばいいのに・・・。
きんちゃん「ありがとう!!改めて紹介します!原田郁子!fromクラムボン
いや〜郁子ちゃん、天気が、結構いい感じに、なってきたねえ!」
郁子ちゃん「そうそう、だんだん日が暮れて来て、いい風が吹いてきたね・・・。」
ってもう涙声だし(泣)
きんちゃん「じゃあ、次のボーカリストを、紹介してください!」
郁子ちゃん「では、次のゲストは・・・・ハナレグミ永積タカシ!」
息つくまもなく、再び大歓声!!

2曲目。
小暮さんのギターが流れる中、ハナレグミ永積くん登場!
きんちゃんのカウントの後、始まったのは
「ナイトクルージング」!!
くるくると踊りながら、永積くんの声が会場に沁み込んで行く。
なんてあったかい声なんだ!
そしてまるで温水プールの中をたゆたっているかのような、
音の心地いいゆらめき。
心も体も、みんなあずけて、ただただ音に溶けてゆく感じ。
誘われるように暮れて来る空。
ああ、幸せだ。
すべてがあたたかい。流れる涙も。
きんちゃん「ハナレグミ永積タカシ!」
永積「(笑)最高!もうほんっときもちいい!!(笑)ありがとうございます!」

3曲目。
一気に夜の帳が下りてくる空。
鍵盤の丸くて低い音が静かに流れる中、
登場したのはUA
またしても大歓声!っつうかもう、お腹いっぱいですよ(苦笑)
後ろにいたお兄さんが
「いったい今日のステージに俺はいくら払えばいいんだ・・・貯金足りねえ・・・。」
と本気でつぶやいていたのがとても印象に残ってます(苦笑)
彼の貯金がいくらあるのか定かではありませんが、
お金に換算できないくらいの、幸せと同じで、
どんなに言葉をつくしても、この感動は伝えきれない。
はあ、言葉って・・・。
でも、でも書かずにはいられないのです。
そして歌いだしたのは、
「頼りない天使」
うああ、胸がチクチクするう・・・。
ぎゅうって切なさがこみ上げてくる。
きんちゃん「UA〜!!すっげえキレイな景色!!」
UA「・・・うう、やばい!!見てえ!みんな!すっごい夕焼け!!・・・でっかいどお・・」
振り返ると、厚い雲の切れ間から、真っ赤な夕焼け空が!!
ずっと灰色だったこの日のうち、唯一、美しい色の空。
ああ、きっと、伝わってるんだ。
UA「・・次はもっとすごいぞー(笑)」

4曲目。
もうこれ以上どうすごいというのだ・・・。
半ば放心状態の我々に降り注がれた音。
「MELODY」
そして
きんちゃん「では、次のボーカリストを紹介します。次の曲を歌うのは・・・忌野清志郎!!」
ひゃああ!!もう、どうにでもしてください(泣笑)
いつものマント姿&執事付きで清志郎さん登場!
そしてマントを脱ぐと、なんと I`m fish Tシャツ!!
「カモンロッカーズ!」
この言葉がぴったりすぎる程ぴったり・・・。
たゆたっていた空気が一気にタテに振れる!
跳ねるピアノ、HONZIのバイオリンがキュルキュルと心を締め付ける。
楽しくて、うれしくて、切なくて、苦しくて。
ああもう、胸がいっぱい。
泣きすぎて頭がぼーっとしてきちゃってるし(苦笑)

きんちゃん「では最後に、今日歌ってくれたボーカリストに出てきてもらいましょう!
・・・そして、TOKYO №1 SOULSET!ビッケ!」
ステージ上、えらいことになってます・・・。
ここだけで十分フェスですよ。
「最後に、この曲を皆で歌いたいと思います。いかれたBABY!」

5曲目。
誰よりも、きんちゃんが一番デカイ声で歌ってた。
すごく、すごくいろんな思いをいっぱい抱えた表情で。
きっと誰よりも、この時間を望んでいて、
誰よりも楽しんで、誰よりも泣いていたのは、
この人だったんではないだろうか。

最後にステージ上の全員の名前を呼んで、もう一度
フィッシュマンズ!!」
と大声で叫んで、小暮さんと握手をして、
最高の笑顔で去ってゆく。


音楽に突き刺されたり、ドカンと殴られたリ、
ハっとさせられたり、ドキドキしたり。
いろんな体験をいろんな人の音でしてきたけど、
今日初めて、音楽に溶けてゆく感覚というのを味わいました。
なんだろう、包まれる、とも、支配されるとも違う感覚。
これは・・・、ものすごい幸福感。
この場にいられて、この空気を感じられて、
フィッシュマンズに出会えて、本当によかった