harikona2012-03-10

空に人は留まることはできない。


バベルの塔を建てても、
鉄の塊に乗っても、
重力に逆らって
自力で、そこに居続けることは不可能だ。


人が、空を、自由に行き交い、
操ることなど、出来はしない。



人の手で、穢れていない。
汚されることはない。
オゾン層の破壊うんたらは、
人にとって都合が悪いだけで。
ソラという場には、なんにも変りはない。
そこに、常に在る。


そこに在るだけの存在に、
私たちは、いろいろなものを見る。


美しさ、清らかさ、暖かさ、厳かさ、鮮やかさ、解放感、光、明日への希望。
澱み、穢れ、涙、凍てつく寒さ、虚無、怒り、閉塞感、闇、・・・・・・絶望。


だからこそ、
その両極端をすべて内胞する、
憧れや、願いや、祈りや・・・・・想いを、託せる場所。
それぞれの想いを、すべてを映す、鏡。



そして、きっと、
過去や、未来や、
見たことがない、見ることのできない、
自らがやってきて、いずれゆく、どこかに、繋がっている場所。



今日、
震災の現地で、悲しみの泥を、
強く、深く、おのずからの力で、淡々とかいてきたスコップ団が、
http://schop-dan.com/index.html
(注意:音出ます)
空の上にいるひとたちへ、俺らは元気でやってるから、という願いをこめて、
冬山から、花火を二万発撃ち上げました。
とても、素敵だな、と想いましたので、
ほんの少しですが、お手伝いさせていただきました。


USTの中継で見つめていた1時間半。
どの花火、どの打ち上げ音、
・・・どれひとつとして、同じものはなくて。
海に、土に飲まれてしまった命の数と同じだけの、
色とりどりの、力強い、鮮やかで美しい・・・・・煌めきが、絶え間なく放たれて。


花火師さんは、本当にすごいな。
空に、あんなにも見事に、想いを描けるなんて。
そして、実現させたスコップ団に、心からの敬意を。
実現して、とてもよかったと思う。




そこに常に在って、いつも違うソラが、私は大好きで。



出勤時に家を出てバス停まで、
会社を出て、バス停までを往く間。
どこかへ出かけて、ふとした瞬間。
まず、空を見上げて、今日はどんなかな、どんなだったかな、と確かめる。


あの時に、あいつに、あの人に、
いつかの景色に、繋がっている、その窓を。



空を描くこと、
そらに画くこと、
ソラを、見上げ想うこと。



きっと、つながるのだと想うのです。
今にも、過去にも・・・・・・未来にも。



素晴らしい花火でした。






アオイソラに打ち上げ花火

a watercolor

a watercolor