そこにいるから

四曲の間に、季節が巡る。


春、夏、冬。
そして、深い、秋。



声が、近い。


声?


・・・・呼吸?・・・・意識?
・・・・想いが、かな・・・。



こんなに、さらけだしてるスネオさん、初めてです。



ライブは別として、
作品自体に「自分」をあからさまに投影することを、
意図的に排除していたのに。
それは、
作品には必要のないもの、と思ってらっしゃったからかもしれないし。
実際、これほど「美しいメロディー」を「紡ぐ」能力がある人はそういないから。
ご自分に対する・・・葛藤もあったのだと、勝手に思います。
単純に恥ずかしいっていうのもあったのだろうし、
俺はいいから、うた聞いてよ、ってことも、ね、あったろうし。


ご自分にとても近いことをうたにしていても、
「そのもの」ではなく、その姿かたちを表して、
そこから相手に、推し量る「余地や余白」を与えるような趣が多かったから。
全部は言わない。


そのおかげで、あたしごときでも、入り込むことが出来たんでしょうが。


{フォーク}や{太陽}は、ちょっと別ですけど。



そんな方が。
形振り構わず、全部で、うたっている。
俺が思ってる、全部。
あったかいことも、
くだらなくてわらっちゃうようなことも、
楽しくてしょうがないことも、
キラキラした美しさも、
辛くてちぎれそうなことも、
寒くて凍えそうなことも、
怖くて仕方ないことも、
ただただ、側にいて欲しいってことも。



定まらない気持ちを、毎日、いっぱいもてあまし気味に、
ここに、俺は、立ってるよ。


そして、少し前ならば、
それらを、ぼそっと、つぶやくようにしていたのに、
もう、形振り構わず、叫びまくっている。
聞いてくれよ、ってか、聞けよ!ぐらいの気持ちで。


それが、持ち前の、美しすぎるメロディーラインに乗せることで、
すっと、
まるで当たり前のように、なんでもないように、
無理も嫌みも、押しつけも、
独りよがりのいやらしさのかけらもなく、心に響き渡ってくる。


しかも、
こんなあたしらのことすらも、引き受けてくれるかのような、
・・・・やさしさで。


誉めすぎ?(笑)

逆様ブリッジ(初回限定盤)

逆様ブリッジ(初回限定盤)


{逆様ブリッジ}
アニメ荒川UBのエンディング、ということで、
リクとニノの、
ギャグに埋もれて見えずらいけれど(苦笑)
お互いを不器用にも必要としている感じ(で合ってるのかも微妙・笑)が、
とてもシンプルな言葉とメロで、形になってて、
シンプルであるが故に、強い、感じがします。
しかもその想いが、最後に爆発してるのが、ギュっと切なさを増してて。
この「離れないで」の切迫感が、狂おしい。
今までの春曲({ウグイス}{ワルツ}等)より、お互いへの求め方がものすごく強い。
メロ、こういう、単語ひとつひとつで区切っていく感じって、今までないなあ。
ニノっぽい(笑)


シングルっつうかタイアップ曲なのに、鍵盤レスっていうのもめずらしいけど、
その分、これでもかっっていうくらい、ギター重なってます(笑)
春曲に多かった素敵でキラキラした感じが広がっていくのとは違って、
直線的で、太い感じがします。
これがまた、いちいちかっこいいんですが。
やー、是非、ライブでは松江さんと見事なデュオを!
でも二本じゃ足りねえな(笑)
どうするのかな?
ふふふ。


コジヲくん、OPとCメロ炸裂です。
好きです(笑)
パァっ!!と開けたい時に、こんな感じの刻み方するよなー。
スネオさんのカウントって、実は結構独特。


歌い方がねえ、これまたいいんです。
きゅっとね、喉が鳴るのが・・・・好き(笑)
サビの♪いつまでも僕らは〜♪の「らは」がいい。
すいません・・・変態で・・・。




{トキメキシュナイダー}
もう、なんでしょうね。
タイトルといい、歌詞に出てくる言葉といい、
・・・スネオさんだなあって(笑)


しっかし、ホント、夏好きですよね・・・・。
あたしは暑いの全然ダメなので、
この期待感は正直わからない(笑)
や、季節ならではの楽しいこともいっぱいありますけど。
単純にバッキバキのバンドサウンドは、
クラップしながら踊りたくなります。
ライブは楽しかろう。
夏フェスで、おらぁ!ってやって欲しい(笑)
ちょっと{Peaky}思い出しますなあ。
ギター弾きは、相当楽しいでしょうねえ。
出てくるフレーズがおやおや?と思うものが多いです(笑)
ステッペンウルフとベンチャーズと若大将が、海の家で中学生と同席しちゃってる感じ(笑)
なんだそりゃ(笑)
や、でも、楽しいっすよ、こりゃあ。
真っ青な空の下で、ビール片手に、
腰で聞きたいっす。


kimi gasuki}
月面で初めて聞いた時、
あまりに生々しくて、きゃあああ!!ってなってしまい、
まともに聞けなかったんですが(苦笑)
まっ正直にうたに込めると、
こんなにそのまんまになっちゃうんだなあ、というか。
嘘つけない人なんだなあ、というか。
もう、なんか・・・照れます(笑)


二人の体温のあたたかさ、と、
一人でいるときの心細さが、
寒い冬の部屋の中のあたたかさ、みたいな感じが、なんとなく。


もうね、なんか、見えるもん(苦笑)


でも、
この「近さ」がとても新鮮で、いい。


それに、
うたっても、だいじょうぶだろうと、
うたの表面的なものではなくて、
そこに込めた想いの方を、きちんとくみ取ってくれるだろうと、
聞き手を信頼してくださった結果だと、
勝手にいい方にとります(笑)


こんなに、求めてる狂おしさが、
こちらのそういう気持ちをも、締め付けられるほど、引きずられるのも、
初めて。


ま、
正直、
痛いこと言いますと、
・・・・ちょっとくやしい(苦笑)



{さらり}
言葉の例えであっても、
生死に関わることを軽々しく使うことは、
あたしにとっては忌むべきことです。
冗談でも、相手に向かって死という言葉を吐くような人は、
基本信用しない。
まあ、己に向けては、使っちまったりしますが。


自分の生死は、そんなに重要ではありませんが、
あたしの大切な周りの人に関しては、
もう、これ以上失ったら、どうなってしまうか、わからないくらいで。


それくらい、生と死、という言葉自体を、使うことに慎重なのですが、
そんな想いを持っていても、あえて言いたい。


このうたが生まれたこの時間に、自分が生きていられたことに、
心から感謝したい。



どうしよう。
大切過ぎて、言葉を追うのすら辛い。


あまりに、そのままだ。
どうして?
と聞きたくなってしまう。
どうしてそこまで言ってしまうの?


絶望の淵に立った人でないと、
出てこない言葉。
そしてそこから、歩きだした人でなければ、
紡げないメロディー。


こういううたを書いてしまうから、
この方のことは、信用しているのだ。
この方のうたは、あたしにとっては、まちがいない。


止まってしまった時、
止まらない涙、
霧に閉ざされた視界、
すべての感覚が鈍っていく、恐ろしさ。


すがるようにさしのべた手を、
おずおずと、握ってくれる、
その手が。



とても「孤」な、うたなのに、
あえて加えられたストリングスは、
時間の大きな流れ、なのかな。
そして、籠りそうに、沈みそうになる感情を、
すくいとるため、つつみこむため、なのかな。




しっかり前を向ききることはできないけれど、
否定せず、
肯定を、するために。




もう、ダメ、これ(苦笑)
{フォーク}より近い。
生で聞いたら、たいへんだよ、(笑)
先日の月面は、まだ、歌詞をしっかり聞き取りきれてなかったから、まだしも。






新譜レビューみたいなもの、
久しぶりに書いてしまいました。
かなり、はしゃいでいるようです、自分(苦笑)
{ロデオ}からひどく間が開いた訳でもないのですが、
あまりにも、いろいろとありすぎて(苦笑)
新しいうたが聞ける、ということが、
これほどうれしいことなのだ、ということを、
今更ながら、痛切に思い知りましたね。
うたっててくださって、ほんとうによかった。