動く。

harikona2010-03-19

母と韓国料理屋に。
サムゲタン
サムギョプサル、
チヂミ。
マッコリ片手に。
うまかった。
少しは滋養つくかな。




覚悟を決めて、新譜を聞く。






サカナクション「kikUUiki」

kikUUiki(初回限定盤)

kikUUiki(初回限定盤)


実は先行シングル{アルクアラウンド}が、
あまり好きではなくてですね。
メロにひっかかりがあり過ぎて、平たいような気がして。
あっちに行ってしまったような感じがちょいと。
CMにあまりにハマり過ぎていたのも、
あたしのひねくれた根性が、邪魔をしているような。
漠然とした言い方だなあ、我ながら(苦笑)


なので、アルバム聞くの、ちょっぴり不安だったんですが。
・・・・・完全に杞憂でしたね。



腰がね、据わったなあ、というのが最初の印象。
信念が受け入れられたことによって得られた、
彼らの中の基盤、というか、核みたいなものが、
がっちり固まったような、確たるものが感じられて。


だからと言って、落ち着いた、というのとも違う。
主張は前作より強い。
わがまま、といってもいいくらい。
根を下ろしたからこそ、少しも曲げなくなった、というかね。
アルク〜}から入った人って、びっくりするんじゃないだろうか(笑)


歌われている風景や心象は、とてもミニマムなものだけれど、
それは、誰もが共有できうる感覚であり、
尚且つ、
「ミニマムな感覚を共有していること」を客観視することによって、
点が繋がり、線になり、絵画になっていくような、
そうして繋がって広がっていく、
広大な無意識下のネットワークを、音が表しているようで。


世界観のデカイ、映画のサントラを聞いているような気になった。



今回のサウンドの肝は、ドラムのえじくんですな。
うふふ。
好み、好み。
エンドロールのごとき、初回限定の{Paradise of Sunny}がね、秀逸。



山口一郎という人は、変われない人なんだろうなあ、と、
歌詞を読んでいて思う。
北海道を出た、あの時から。
いや、もっと前からなのかな。
だからこそ、目線はとても信用できる。
彼の描く、青、蒼、藍、白、そして黒は、一貫しているので。


ただ、雪の匂いは、しなくなったね。やっぱり。
当然と言えば、当然なのだろうし、
そうでなくてはならないのだ。


象徴的なのは{表参道26時}
そこに居はするのだが、
存在している人を見ている、この感じがね。
他はすべて主語が自分なのに、
この東京の地名を冠した曲だけが、客観。


孤独と親しい人は、すぐにおいでわかる(苦笑)





聞いたことない音ばかりが鳴っているのに、
ひどく懐かしいような気がする。
手法が、スタンダードだからなんだろうか。
合唱とか、エキゾチックコードとか、山口の内省的な歌詞とか。
これまでのアルバムも、そういった懐古的な感覚はあったのだけど、
さらに強くなった気がする。
それがねえ、心地いいのよ。






う〜ん。
まだ本調子じゃないな。
的確な言葉が紡ぎだせない。




でも、確実に、あたしの中の何かは、少しずつだけれど、動き出した。





ライブ行きたい。
全身で、この音を浴びたい。
そう思えるように、やっと、なれてきた、ような。









音楽に、こっぴどく裏切られた状況。
音楽に、真っ向から、向き合えなくなっている現状。
付随して、まるで腐ったものから発酵して沸きあがる泡のように、
ボコボコと沸いては破裂する、己の内から溢れ出る、腐臭。
見ないようにしていたものを、突きつけられる現実。



今こそ、己の根本たる意志を、問われているのだと思う。



えぐられた傷は深い。
違うな。
蓋をしていた、汚れや醜さが、きっかけで、ただ露呈しただけだ。
おととし辺りからドロドロと見え始めた淀みみたいなものが噴出して、
形として表れただけ。


これも、流れなのだと思う。
今までの生き方の、決算の時期なのかもしれん。



辛いが、死ぬわけにはいかん。
こわれることも、投げ出すことも、できん。







スネオさん、レコード会社移籍なさったんですねえ。
沈黙の原因がわかって、ほっといたしました。
いろいろ面倒事もあったかと思います。
ごくろうさまでした。
そんな中で、新譜リリースのニュース。
まだ先だけれど、すごくうれしい。
月面着陸も、例年通り開催されるようですし。
チケット取れようがとれまいが、飛行機は押さえておこうと思います。



身を削って、音を鳴らしているひとたちに対して、
恥ずかしくない、生き方を。