くるり とろみを感じるツアー 函館

くるり
ワンマンライブツアー2009
〜とろみを感じる生き方〜
@函館金森ホール
09.10.23




ネタばれ、がっつりありです。
要注意。



えっと、
今更ですけど、補足。
文中、「社長」と呼称しているは、ベース佐藤征史氏のことです(笑)
くるりの自主レーベル「NOISE McCARTNEY RECORDS」の代表取締役なので。





くるり鶏びゅ~と

くるり鶏びゅ~と

ベストオブくるり/ TOWER OF MUSIC LOVER (初回限定盤)

ベストオブくるり/ TOWER OF MUSIC LOVER (初回限定盤)





胸のどきどきが、まだ収まりません。


ステージ上のメンバーの半端ない集中力がこちら側にも伝播して、
息をするのも忘れるほど、音だけに、全神経を引っ張られていた。


すさまじいです。
魂の込め方が。


今日、とても近くで見ていて、
くるりは、
音を鳴らすことにだけ、殉じているひとたちだって、わかっていたつもりだったことを、
改めて、体全部でわからせられたような。
それも、本当に、全力で。


こっちも、全力で向かわないと、太刀打ちできひん。


音を介した、魂の勝負。


あー、心臓痛い(苦笑)



でも、これだけ、音にだけ集中できたのって、近年稀にみる純度だったように思う。


だいたい、年二回はくるり見れてますけど、おっきい会場が多かったしねえ。



くるりのうたは、
どうしてこんなに、しっくりくるのかな。


繁の言葉は何気ない。
美化もしないし、誇張もしない。
普段の会話や、自分の思考や、目に映っているそのものを
丁寧に描き出しているだけ。


視点が違ったり、男の子の考え方だったり、
見たことがないものだったり、
温度感が違ったりすることは、彼らのうたの中にはたくさんあるけれど、
根本的な、
そう、
多分、人間って、そんなこと(あえて言葉を当てるならば)でばっかり、
ぐるぐる考えたり悩んだり、呆然と立ちすくんだり、
ちょっとわかった気になったり、めんどくせえって投げたり、
ちっさいことできゃーーーって喜んだり、
あの人が笑ってくれただけで、幸せな気持ちになったり、
理解されなくても、自分だけが気持ち良かったりすることがあったり、
・・・・そんなもんだよなって、
すんなり、まるで自分が考えていることのように、
そして、自分がその場にいるかのように、情景が心いっぱいに広がっていくのよね。


そのなんと心地の良いことか。


そしてそれを伝える、繁のうた。
この人のうたは、こんなに年と経験を重ねても、
いつでもヒリヒリしている。
伝えたい想いそのままになって、
届けたいと必死になって叫び続けている。


それを、
分かち合うかのように、寄り添う、佐藤くんのコーラスとベース。


くるりは、いつでも、
音楽に対して、誠実で純粋だ。
そして、伝えたい、聞いてほしい、と、
全身で奏でている。


それが、痛いほど伝わってくる。


一息、一言、一音、その重なりの魔法。
くるりは、その存在が、音楽だ。



そう、
旅に出る理由は100個くらいあるけれど、
実は、なにひとつないのだ。


永遠のように感じる時も、
所詮、長い歴史の中の一瞬に過ぎない。







それにしても、選曲がエライことになっておりました。
名曲オンパレードで・・・・・死ぬかと思った。


・・・・・ああ、そうね、言われてみればとろみ的な?(笑)


「魂」のプロモーションで北海道ローカルのTV番組に出たときに、冗談半分で
「ワンゲル、ロックンロール、ばらの花封じのライブしてみたい」なんて言っていたけれど、
まさしく、そのとおりのライブだったような気がします。
まあ、ワンゲルはやりましたけど、そういううたい方しなかったしね。


鶏びゅ〜とにひっかけた曲もあったけれど、
その中でも、しんしんと、心に降り注ぐような曲ばかりを、あえて選んでいたような。


これぞ、くるりの真骨頂。


盛り上がるのは、心の中で。



ま、あのー、
ツアー終わる頃には、全然変わってると思いますどね(苦笑)



<セットリスト>
愉快なピーナッツ
飴色の部屋
冬の亡霊
Superstar
ハイウェイ
太陽のブルース
Natsuno
デーゲーム
ワンゲル(弾き語り)
リバー
麦茶(新曲)
シャツを洗えば
春風
ブレーメン
尼崎
東京


EN
青い空
人間通



気づいたことを、少し。



ツアー二日目。
まだちょっとばかし、硬い。
間合いも、まだ若干測りきれていない様子。


ま、他のバンドに比べりゃあ、当たり前にがっちりしてんですが。


くるりのアンサンブルは、どんな形態であれ、ほころびがない。
微妙に合ってなくても、誰か間違えても、
・・・・隙がまったくない。
どれだけの練習を重ねて、
どれだけの集中力を駆使しているのだろう。


あたしごとき素人の、理解の範疇を超える。


社長とボボ氏、素晴らしいです。
もー、それこそ、
この二人で、リズム練習とかループさせてるとこにずーーっといたいくらい(笑)


音に溶けるとは、まさにこのことを言うのではないか。
と、思える瞬間が多々ありまして。
もう、視覚いらねえって感じ。




「こんばんわ〜くるりですぅ〜」
と、繁くんの京都弁も、6月の札幌以来です。



{愉快なピーナッツ}
お。
繁くん、髪短い。そしてメガネ。ツアー鶏T。
うふふ。好み好み←腐女子発言。
社長とボボ氏はとろみT。


サビのコーラスワークが見事で鳥肌。


繁がめずらしく歌詞間違ったり。
おおお、ツアー始まったばかりだものね。


{飴色の部屋}
繁の見事な指さばきに、悲鳴の嵐。函館。
お。
いいねえ。
この曲でこの上がり方。
今日はマニアが多いと見た(笑)


今日仕事でこれなかった友人が、この曲めっちゃ好きなんですよ。
ああ、連れて来てあげたかったな・・・・。


ってか・・・繁、めっちゃくちゃギターうまいよね。
ごめん、当たり前発言で。


あたしねえ、この曲のシンバルが好きなんすよ(笑)
ボボ氏、見事でした。


目の前の色が、見事にセピア色に解けていく。
畳の部屋に、ひとり、夕焼けに照らされた空間を見つめているような。



{冬の亡霊}
このうた、大っっっ好き!!!
うわああ。
繁のうた声は、どうしてこんなに、するすると心に入り込んでくるんだろう!!
歌詞の匂いを追うのが嬉しすぎて、音に気が回らない(苦笑)
♪帰って来いっ♪の歯切れがすごいよかった(笑)



{Superstar}
くるりのすごいところは、
ライブでは、
音源より音数が減ってるのに、
それ以上のものを聞かせてくれること。


と、いうよりは、
鳴ってる音から響いてくる、うたに宿ってるたましいが、
あまりに生々しいんです。


それは、繁くんと社長の生きざまを、直に感じていると、いうこと。
彼らの魂全部で、うたにたましいを吹き込んでいるから、
うたが生き生きとしている。


そこまでされちゃあ、
うたのたましいを、否が応でも、全身で受け止めざるを得なくなる。


久し振りに生で聞けたこのうたも、
なんの違和感もない、というか、
久し振り、という意識すら起こらない。


だって、いつも、そばにあるんだもの、このうたは。
それを、確かめた感覚。
うんうん。って。


社長のベースは、どうしてこんなに心地いいのかな。
ずっと、身を預けていたくなる。
こんな音鳴らせる人、そうはいない。



MC
「こんばんは、くるりです!
函館めっちゃ久し振りなんですけど、
こんなに集まってくれてありがとうございます!


昨日、在来線の特急のスーパー北斗に乗ってきたんですけど、
函館駅がねえ、新しくなってて、昭和の匂いがなくなってしまってて・・・・。
あのー、オリジナルのキーはよくわからないんですけど、
♪は〜るばる来たぜ函館ぇ〜〜♪
って、すごい音程差ですよね?」
さ「さぶちゃん、ですね」
「記念館行くの忘れましたね・・・一回は行っとかないとね・・・」
さ「明日のお昼に行ってきます!・・・・嘘です、すいません(笑)」
「じゃあ、次回ね!
・・・・最後までゆっくり楽しんでってください!」


繁くん・・・・「在来線の特急」は余計(笑)
っていうか、前回来た時の駅舎のこと、覚えてるあたりが、さすがテツ(笑)
そう。
06年の魔神斬りツアーの時は、まだ建て替え前でした。
しかも当時のライブハウスなくなったしね(泣)
あの時はたっつあんがまだいて、クリフと堀江さんがサポートしてくれてましたね・・・。


{ハイウェイ}
あーーー、これ聞くと旅に出たくなります。
妻夫木くん出演のPVの印象が強いからか、
なんとなく、霞・・・・紗がかかっているよう気分になるの。
日常から、ちょっと離れた、地続きの異世界、みたいな。
ふっと、浮かんでるような、感覚。
社長のベースがねえ、丸いの。あえて歯切れを悪くしてるような。
わあん、とした鳴りなんです。
それが、とても心地いい。


{太陽のブルース}
「魂」の曲すごい聞きたかったから、これはうれしかった。
というか、
もっと魂寄りの選曲でくるかと勝手に思っていたので、ちょっと足りないくらいで(苦笑)
まあ、それは置いておいて。


ひどく、ひどく、繁のうたが、おだやかでね。
・・・・あきらめ・・・とも違うかな。
道の途中で、道を見失って、
太陽にさらされながら、ぽつりとひとり、途方に暮れているような・・・・。
なにもない、感じ。


でも、
ほのかにあたたかい。


そうね、何かに、見守られているような。


{Natsuno}
「函館は夏何度くらいあるんですか?
あのー、路面電車走ってるでしょう?
あれねえ、ぱっと見おんなじように見えますけど、
車体番号2000番台は冷房ついてないんですよ!!
(急にボボ氏に向かって)覚えとき!!(笑)
(ボボ氏、びっくり・笑)
・・・じゃあ、季節外れですけど、夏の曲を。」


・・・繁くん・・・。
今は改造されて、ほぼ全車冷房ついております(笑)
いいから!そんな乗り物豆知識はっ!!(笑)



急に視界が開けて、青い草の匂いに体が包まれる。


この曲聴くとねえ、
長い下り坂の向こうに、海の地平線が見えるのよね。
道の両脇は、緑の夏草が生い茂っていて。
暑いけれど、風を切って走る感じが気持ちよくて。


でも、もう、隣には、誰もいない。



{デーゲーム}
こ、
このベースラインは、
もしや・・・・・・・。
と、
ざわざわする客を尻目に、
繁の声が高らかに響く。


♪白いボール、小さくなってく〜♪


うぎゃーーーー!!!やっぱりーーーーー!!!


チョットオンチー@武道館でうたったって、
東京の友達から聞かされてはいたのですが、
よもや、
ガチでライブで聴けるとは思わなんだ!!!!


アコギではありませんでしたが、
あの怪しげなシタールやら女性コーラスやらのところで、
繁くんががっちりギターソロかましてました。


やばいーーーー。
ものすごいですよ、これ。


が、
社長が珍しくミスって(基本、ほとんど間違うことをしません、この方)
あれッ?って顔あげたら(目つぶってた)、繁がガッツリ睨んでました(苦笑)


まあ、それはご愛敬として、
この曲って、ベースが要じゃないっすか?
当然ですよ。社長ですよ?!(笑)いいに決まってんじゃないですか!!


コーラスも完璧だし、
あの夏のグラウンドの土の匂いや、
汗が背中を流れていく感覚が、ぶわーーーーっと蘇ってきて。
うたの悲哀の籠り方は、民生より、二郎さんに近いかも。


もうね。
アレンジあまりいじってないのに、完全にくるりの曲。



ワンダーフォーゲル
繁がアコギに持ち替えている間に、袖にはける社長とボボ氏。


おお。
弾き語りですか?!
初めて見ますです。


「・・・・くるり、今解散しました。」
ええええええ!!(笑)


「ひとりになってもうた・・・がんばろ・・・・。
何やろかな・・・(歌詞本をめくる)
・・・じゃあ、あんまり弾き語りではやらない曲を。」


と、歌いだしたるは!!
ワンゲルやんけーーーー!!!
う、わああああ!!!
会場悲鳴の嵐(笑)


じっくり歌詞と向き合ったら・・・・めっちゃくちゃ名曲やんけ!!←今更。


ひたすら進んできたら、いつのまにか、
ほんのちいさな、でも、とても大事なことを、
ぽろぽろぽろぽろ、手のひらからこぼしていて、みんなそれが水たまりになっている。


あいさつすら、言わなくなるなんて、
なんてさびしいことだろう。


間奏時に、思わず会場から拍手が起きる。
なんだか、涙がこぼれそうになってしまった・・・。


繁、めっちゃくちゃいいうたうたいやねえ・・・・。


{リバー}
会場の万雷の拍手とともに、拍手をしながら、社長とボボ氏再登場。


「最近の再結成ブームにのって、くるり、再結成します!(笑)
・・・・(メンバーに向かって)お前ら、タバコ吸うたやろ!(怒)」
さ「吸うてませんっっ!!!!
・・・・・・匂いでわかる?(苦笑)」
「(うなずく繁)あーーーー、めっちゃタバコ吸いたい(苦笑)
はい、行きましょう!」


君ねえ・・・・(苦笑)
にしても、タバコ吸うてても、その声出るあたりが、すごいねえ。
社長のコーラスも、とってもきれいだしさあ。


その、コーラスワーク、ほんとうに見事。
美しすぎて鳥肌。


アウトロのギターの爆裂加減が大変たのしかった。


{麦茶(新曲)}
「今日初めてやる曲です。
レコーディングの予定もありません。試運転です。」


と鳴らされた、新しいうた。
印象に残っているのは
「麦茶のケトルの水滴」「さあ出ておいで、ちいさい命よ」
という言葉。
あとは「海」と「心」と「波」
Bメロのコーラスが素敵だったことと、2番の頭がギターなしだったこと。
ひどく、穏やかで、大きい歌だな、と思ったこと。
かなり、好きです。この感覚。


「発売の予定もなんもないし、このままボツになるかもしれん」
との繁の言葉に「えええーーーー!!!」の嵐(笑)
すると、
「お!(うれしそう)ありがとう!麦茶(仮)も喜ぶよ!」
と、繁。


ここで何故か「爽健○茶」のCMソングを客に歌わせる(笑)


「はい。ここにね、コカ○ーラの知り合いの人がおったら、
言っとくようにね!タイアップね!!」


さ「(あきれ顔で)・・・なに?その媚の売り方??
っていうか、そのキャラは誰??」


「・・・・よくわからん(笑)
・・・そう!なんでこんな話をしたかというと、大型タイアップの話ですよ!(苦笑)
GAPという洋服のブランドとなんやらかんやらで、ユーミンと一曲作ったんですよ。
その曲を・・・・今日はユーミンなしで!・・・当たり前やがな(笑)
この中(メンバーをさす)の誰かが・・・ユーミンちょい出しみたいなね(笑)」


{シャツを洗えば}
からだが横に揺れてしまうような、
とても穏やかでやさしいリズム。


真っ青な空、心地よく吹き抜けていく風。


日曜日の朝に、
早く起きて、洗濯機を回して、
青空の下で、君のことを考えながら、シャツを干そう。
そんな感じかな。


なんだかこそばゆいくらいかわいらしい曲で、繁がかわいく見えた(苦笑)


ちなみに、ユーミンちょい出し(笑)は、たぶんボボ氏のコーラス。


{春風}
この流れ、ヤバい(笑)
きゅんきゅんしちゃう。恋愛初期的な(苦笑)
なんだか、照れくさくて、うたってる繁を見ることができない(笑)


音源にないとこで、
ふわあーーーっと出すスキャットが、またいとおしくてねえ・・・。


が、
アウトロの繁のギターがあまりに素晴らしくって、
思わずそこは見とれる(笑)


しっかり支える社長がまた素敵。


ブレーメン
ボロ泣き。
なんでこのうた、こんなに泣きたくなるんだろう??
魂が揺さぶられるって、こういうことを言うんだろう。
まったく違う世界だし、虚構の話なのに。


報われなかった魂が、理解ある人の手で、昇華されている様、
・・・・なんて、理屈では、片付けることができない。


そうなりたいとも、そうしたいとも、
自分が入り込む余地がないにも関わらず、こんなに、心が震えてしょうがないのは、
いったいなぜなんだろう。


大切に、大切にうたう繁の声と、
世界を形作るような、佐藤くんのベース。
しっかり支えるボボ氏のドラム。


七色の照明がずっと、報われなかった魂を照らすように、
降り注いでいてね。


何もかもが、本当に美しかった。


涙止まらなくて、困った(苦笑)



{尼崎の魚}
「はこだて」は歌になりやすいっすよね?との繁の発言に、
港町だからっていうのもありますよね?と何故か、
ごきひろしさん(わかるよね?・笑)の{横浜たそがれ}をうたう社長(もちろん替え歌・笑)
やめとけって、それは(笑)


「はこだて」って発語感がいいね、という話から
(ボボ氏の出身地「川崎」は、つるっと流れるという繁の暴言に、
「・・・・すいませんねえ!」と答えるボボ氏(笑))
発語感のいい尼崎のうたを!と。


いやあ。
この曲はライブ映えしますなあ!!
噛みしめるようなじっくり進むリズムが、
途中一気にテンポが上がるあたりが、ガっ!!ってテンションあがります!


陸上で暮らすには、困難だ。


今更ですけど、
繁くんの、ギター弾きながらも、
眼鏡を右手でくいっと上げるしぐさが、たまんないっす。←ごめん、こんなことで(笑)


あと、どんだけ、力、集中させてんですか?!っていうくらい、
筋張った社長の左手指。


よく、体も、精神も、もつなあ・・・・。


{東京}
「とりあえず次の曲で本編終わりです。(えええええっ!!)
やりだすと早いなあ!
・・・・でもまあ・・・・呼んでくれたら帰ってきますから・・・ってなんやそれ(笑)
とりあえずやらして(笑)


函館なかなか来る機会がなかったんですけど、また呼んでくれたら、きますんで。
今日はありがとうございました!」


もうね。
今日の東京の何がよかったって・・・・ボボ氏ね!
うたがよりよく響き渡るために、一緒にうたってるドラム。


完璧でした。


社長の左手指と、やさしくも張りのあるコーラス。
諭すようにうたうABメロと、サビで全開になる、繁のうたとギター。


息するのももったいないくらい、
全部、全部感じてたいって思った。


一個すごい覚えてるのは、
繁のギター。
♪また君に電話したくなった♪の直後の弦のはじき方が、すっごい素敵だったこと。


鳴らす側にも、覚悟がいるうたってあって、
受ける側としても、とても大切に思っているうたがあって。
このうたは、まさに、どちらにとっても、気合が入るうたなんだなあ、と。


気づいたら、握りこぶし、開けなくなってた。




EN
社長がひとりで登場。
最近の仕事のひとつ(笑)
「裏で、アンコール何やるか決めてる間に、ここで買える素敵なお土産の紹介!」
と、見事な物販紹介(笑)


直後のメンバー紹介にて。
「ベース、物販(笑)佐藤征史
ドラム、肉食です、ボボ!!
で、私が・・・・・・・・岸田繁です。
・・・ボボくん、鶏びゅ〜と聞いた?何がよかった??」


ボ「全部よかったですけど・・・・9ミリとか?」


との言葉に、鶏びゅ〜との9ミリっぽいギターを弾く繁(笑)
思わず盛り上がる客(笑)


「(苦笑){青い空}やろか?(笑)・・・オリジナルやで?(笑)
じゃあ予定を変更して。」


{青い空}
ぎゃーーーーー。
上がるっつうの!!!
繁っ!!かっこいいい!!!!
軽快な社長がまたたまんない。


アウトロ三拍子のとこ、楽しすぎて手拍子。


{人間通}
「ありがとう!!・・・・じゃあ、{人間通}でもやろか」
客席、大盛り上がり。
・・・・みんな・・・・マニアね(笑)すてきです。
と、
ステージ上、急に打ち合わせ。しかも結構長いこと(笑)
あー、この曲面倒ですもんね(苦笑)
「照明、久保さん!!
・・・・久保さんに難題を課すことにしました(笑)」


あははは。
確かにこれは、どう演出したらいいか、わかりませんね(笑)
真っ暗にしたいところですけれど(苦笑)


いやあ・・・・・・・激烈に楽しかった(笑)
この曲、完全に破たんしてるし、狂ってる。
繁のうたが・・・・ヤバい(本気で)
いつも理性的な社長のコーラスまで、度を越えて外れまくっている(笑)


2番?って言っていいのか?それすらあやふやですが、から、
ガラガラと常識的なものが壊れていく様が、たまりません。


♪世間知らずのお嬢さん〜♪からの後半はねえ、笑うしかねえ(爆笑)
実にくるりらしい。


って、あまりの狂い具合に楽しすぎて笑い転げてたら。


「どうもありがとうございました。くるりでした!」


間髪入れず、


♪こぉのぉ〜!!!♪


ぎゃーーーーーー!!!!


{街}
もうね。
言葉にする術がありません。


すさまじい{街}だった。


全身の毛が、逆立つような、ギン!!と張りつめた空気。


なにもかも、だった。


歌詞の意味を、推し量るヒマも与えられないほどに、
三人の全部を、歯をくいしばって、見つめているしかない。


いつの間にか、爪が食い込むくらいに、手を握りしめていた。
息を吸うことを、忘れていたらしい。
胸が痛い。


すごい。
すごいよ、くるり


音に、そこまで懸けることことができる、あなたたちの存在が、すごい。




「ありがとうございました!また来ます!くるりでしたあ!」



センターでそろってお辞儀をする三人。



目一杯、感謝と称賛の拍手を送るしかないあたし。


もうね、
もう、素晴らしかったです。






社長前三列くらい。
こんな近く初めてだったんですが、
一曲一曲、ものすごい集中力で、こちらの息まで、切れてしまいました。


でも、
その緊張感が、とても心地よくて。
そして、その末に鳴らされる音の、なんと美しいこと。



くるりは、やっぱりすげぇ。



またねえ、
選曲、濃すぎですわ(笑)



自分的には敦煌ツアーと地続きみたいな気持ちだったので、
魂の曲、もっと一杯やるかと思ってたんですが。
これはこれで、レアっちゅうか、コアっちゅうかな曲が多くて、
楽しいわうれしいわで、発狂しそうでしたが(笑)



本当に、いいライブでした。
それはもう、奇跡的なくらいに。


でも、くるりにしてみれば、
これが毎ライブごとに、繰り広げられてるんだよなあ。
どんだけ精神力強いんでしょうか・・・・・。
10年、先頭で走り続けているだけの、基礎体力、とでも言おうか。





余談。



今回のグッズの、タオルがあまりに素敵。
さらに、ステッカーのバカさ加減に惚れて(笑)つい購入。


えー。
くるりの携帯サイト「ペンタトニカ」で、
ライブツアーの同行写真日記が、ほぼリアルタイムで更新されるのですが、
ホテルのケーキやら、打ち上げの居酒屋の皿やら、
〆に行ったラーメン屋のメニューやらで、
どこに行ったのかがわかってしまうあたりが、地元だなあ、と(笑)
行きませんけどね(笑)
だって、彼らと飲むような勇気はねえよ(苦笑)
とくに社長とは(笑)←DVD「くるくる節」参照。


それにしても、
なんか、ものすごい照れくさい(笑)
自分の生活圏に、さっきあんなにすごいステージ繰り広げてた人らがいるって。


っていうか、ラーメン屋で、
ふたり並んで座ってる背中が・・・・(惚)








書き終わって、びっくりしました。


あたし、
くるり
ここまで好きだったかと(笑)


無意識に、ここまで音源の記憶と、ライブの記憶が結び付けられるって、
自分で認識していたより、うたが体に沁み込んでいる証拠。


そして、
それだけ、こころの中で、彼らのうたの比重が大きいってこと。



こういう表現しか、あたしには見つからない。



すごいぞ、くるり