フジ TEENAGER FANCLUB TOUR 青森


フジファブリック 
TEENAGER FANCLUB TOUR
@青森クウォーター
08.4.19



<セットリスト>
東京炎上
記念写真
B・O・I・P
MC
Suuny Morning
Chocolate Panic
Strawberry Shortcakes
MC
唇のソレ
パッション・フルーツ
ロマネ
打ち上げ花火
MC
まばたき
若者のすべて
MC
銀河
星降る夜になったら
TAIFU
Surfer King
TEENAGER


EN
ダンス2000






フジのライブ行くようになってから、
初めて、嘘ついた。


ライブでは、その場に鳴ってる音に正直にいることが、
相手に対する礼儀でもあり、自分のポリシーでもあったのに。
途中から、音に向き合うことを止めてしまっている自分がいた。


楽しくなかったのに、楽しいフリをしてしまった。




正直に書くよ。
あたしはただ、志村くんに笑って欲しかっただけだ。
今日のこのライブを、全力で楽しんで欲しかっただけなんだ。


ココロがどこか遠くを見ているような、
ただ歌ってるだけの声と、
今にも体が透き通ってしまいそうな、気配の儚さ。
あまりのことに、時折どうしていいかわからなくなった。
こんな志村くん、初めてだ。
・・・何が志村くんに起こっているんだろう。
自分の感性うんぬんより、
どうしたらいい??って、
聞きたくてしょうがなかった。
・・・。
こちらがどうしたって、
どうにもならないことだとは、承知の上ですが。


そんな中でも、
メンバー間の距離は、またさらに近くなっているのが感じられたことだけは、
よかったのかもしれない。
メンバーが、志村くんをよく見ているのは伝わってたし、
頭は冷めてても、体がついていってたのは、
その証拠だと思う。
演奏は、横浜に比べれば、随分タイトになっていた。
気になったのは、フロント三人、ムラがありすぎる。
気持ちが乗ってる時と、そうでもない時の音の差が、あまりに激しい。
でも、
リズム隊がしっかりしてるから、
考えなくても、踊れる。
バンドとしての体力は、確かについているとは、思うけど・・・。


でも、これでは、
なんにも、残んないよ。
いつもなら、あの曲の誰がよかった、とか、覚えているのに、
今日のことは、ほとんど覚えていない。
残るような演奏は、一個もなかった。
だってさあ、
もう、かっこいいとか、おもしろい音、なんてところを押すバンドでは、
なくなってるはずでしょう?
たとえ、外側が、そういう音を求めているのだとしても、
ココロにくい込んでいくような深さが、演奏する行為に宿らないと、
何にも残らないよ。


「ペダル」をやらなかったことが、ひどく悲しくて。
こんなライブじゃ、「TEENAGER」の曲たちがかわいそうだ。
もっと、胸張っていいのにな。
あれだけのアルバム、作れてるんじゃん。
その曲たちを、大事にしてやらないと。



確かに「次」も大事かもしれない。
ファンとして、「次」を、とても楽しみにも、している。
でも、
今回のツアーに参加しているあたしらにとっては、
フジの「今」は「TEENAGER」なんだ。
それに、落とし前を着けるのが、発した者の、責任じゃないのか。


それと、
これは完全に、個人的な理由によるものですが。
もう、この後、フジのライブにいけなくなるかもしれないという恐怖感が、
あたしを、いてもたってもいられなくさせてた。
今日が、最後かもしれないんだ、という思いが、
あたしを踊らせてた。
たのしくいたい、たのしんで欲しい。
いっぱい受け止めて、
なにもかも、忘れて、音に狂うくらいの、熱が欲しい。
そう、願ってしまった。


・・・・でも、
こんなこと、理由にはならない。
あたしは、きっと、ただ騒ぎたかっただけだもの。
ただ、きゃーきゃー言ってりゃあ,楽だもん。
これでは、あの子らと同じ。
その結果、体にもココロにも、何も残っていない。
音に向き合わないでただ騒いだ結果、
虚しさだけが、カナシミとともに、ココロに重く沈殿している。



偉そうなことを、ここに書く資格など、あたしにはない.



朝5時まで、延々飲んで、反省とカナシミの糸口を見つけようとしたけど、
ただ自己否定だけが、残った。
あそこにいて、あんなことするんじゃなかった。


ねえ?
何がしたいの?
求められる音を鳴らせば、それでいいの?
ただ跳ねてれば、それでいいの?
与える側にも、受け取る側にも、自分にも、
いろんな疑問が、いっぱい残った。



時間が空きすぎたのかな。
「TEENAGER」が出来上がってから、
直に届けるためのツアーに出るまでのタイムラグが、
あまりにもあきすぎた。
待たされすぎた、あたしらファンの思いと、
すでに、先を、見ようとしているバンドの視点が、
噛み合ってなかったのかもしれない。


ライブが楽しくなかったからといって、ファンをやめるなんて、
軽々しい付き合いではなくなっているからこそ、
今日のライブは・・・・辛かったな。
なんであたし、
ここにいて、こんなことしてんのか、わからなくなってしまった。


日によって、調子の良し悪しはあるよねーなんて、
大きな気持ちももてないくらい、
切羽詰った状態で行ったライブだったからこそ、
こんなにも、もんもんとしてるんですが。


志村くん。
君は、自分のためだけに、曲を書く立場では、もうなくなってしまったのだよ。
自分で言ってたじゃん。
「与える男」たる楽しみを、見い出せそうだって。
そういう自覚を持つことは、これから音楽家として生きていくうえでは、
大事なことなのかもしれん。
でも、それに飲まれてはいけないんだ。
あたしもそうだけど、
外からの声なんて、所詮、参考でしかないんだよ
自分が納得できるものを出せるかどうか。
それを出すべき瞬間に、モチベーションをどこまで上げて置けるか。
それも、プロの仕事なんだと、思うぜ。
まあ、あたしも、出来てるか?って言われれば、
超絶に出来てねえけどもさ(泣笑)
でも、ライブという場所は、
与えること(求められていることを差し出すこと)、よりも先に、
自分をどこまで自覚的に解放できるか、
魂全部の、真剣勝負の場、なんだと、思うんだよな。
考えない、ということではなく、
同じ音を面白いと思ってる人間同士の、共鳴を引き出すために、
どこまで、ココロを開くことができるか。
受け手は、結構、敏感だぜ?
「冷静さ」は必要だけれど、
それにとてもよく似ている「心の壁」は、開いていないことに、すぐ気づく。
開いていなければ、そのうたで言いたかったことも、伝わっていかない。


「ここ」にしか、全部を開放できる場所、俺らにはねえんだよ。


そこを求めるのは、フジファブリックには重過ぎるのか?


なあ?
聞きたいことだらけだよ。
フジファブリックよ。
求めすぎか?
そういうバンドじゃねえのか?
だた消費する音楽には、したくねえんだ、あたしは。
そんだけのスキル、君らにはあると、あたしは信じたいんだ。
どうなりたいんだ?
あたしが、好きすぎて、求めるものが、大きすぎてるのか。


うわあ・・・。痛てえ(苦笑)
大分イタイ人だね、あたし(笑)
でも、これが、
正直な、あの日感じたことです。
なにも残らなかった。
ひょっとしたら、人によっては、
それでいいのかもしれないけれど。
でも、あたしは、ただ悲しかった。


それでも、
きっと、この先に、何か見えるのだと、信じたいです。
あたしは、そこにひっかかっているんだと。



マズイ酒を、飲ませないでくれよ。
フジファブリック

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